今回は飛行機ではなく列車のお話です。
ヨーロッパの列車に乗るのが大好きです。今回は、スペイン旅行で利用した列車について、(また行くときの)忘却禄も兼ねてまとめてみました。
AVE
AVE(アヴェ) は、スペイン国鉄renfe(レンフェ) の高速列車で、日本の新幹線のような感じで、「のぞみ」や「こだま」のような種類もあります。違いは、改札を通るときに荷物のセキュリティチェックがあることです。
今回は、バルセロナの近郊の町・タラゴナからバルセロナまで乗車しました。一番早いAVEだと「タラゴナ」駅には停まりません。
他の高速列車に比べて少し豪華な気がします。今回は、2等でしたが、1等だと食事がでます。原則、renfeの高速列車は、Cercanias(セルカニアス) を除いて全席座席指定です。
チケットを買う
チケットを予約・購入できる方法は3つあります。
- renfe公式サイト
- renfeの駅の発券機や窓口
- レールヨーロッパジャパン
今回は、友人が renfe公式サイトで予約・購入してくれました。チケットの買い方については丁寧に書かれているサイトがあるので、ここでは、renfeのサイトを使っていて、ちょっと迷いそうな部分をまとめてみました。
renfe公式サイト
「Welcome」を選らぶと英語の画面に変わります。最初の画面に所どころスペイン語がありますが、ここはスキップしてOKです。
チケットの種類
乗ったのは、10時05分発の「AVE」です。一人旅だと迷わずに9時30分発の「INTERCITY」なのですが、2人旅のときはちょっと贅沢します。
片道のチケットを購入する場合は「Promo」が安いです。往復で購入する場合は「Ida y Vuleta(イダ・イ・ブエルタ:往復)」が20%引きとなるようです。
チケットの条件
「Fare」の右にある̟⊞をクリックすると、条件がでます。「Promo」料金の条件は以下でした。クラスは「Turista Plus」のようです。
AVEには遅延補償が付いています。90分以上遅れると、チケットの額面100%の払い戻しがあるようです。
私がスペインに留学していたはるか昔(通貨がスペイン・ペセタの時代)、AVEの運行が始まりました。そのときは、マドリードから南のセビリア・ゴルドバまでの区間でしたが、「5分遅れたら料金払い戻し」という画期的なサービスがありました。
本気で遅延対策をやっていたみたいで、何回か乗りましたが、遅延はありませんでした。でも、そのサービスがなくなった今・・・
35分の乗車予定で10分の遅延でした(笑)。
でも、これは遅延補償の対象にはなりませんね。
Request Quiet Coach
AVEには、名前どおり静かにしないといけない車両があります。でも、「Promo」の料金では選ぶことができませんでした。
料金を変えてみると・・・
選択可能となりました。と同時に、条件も変わり、座席指定や無料の変更ができるようになりました。
*すみません。Cnacellations(キャンセル) 0%の意味は分かりませんでした。
スペイン語の表示
英語のサイトでも、時々スペイン語の表示があります。スペイン語の単語は辞書では調べきれないものもあり、ちょっと困る場合もあります。
renfeの公式サイト(英語)で示されるスペイン語の部分は、ほとんどが一般の観光客には関係ない部分なので無視しても大丈夫です。でも、ちょっと気になる?
以下に一例を示しました。
ペット
どのような動物か?明記がなかったのですが、1匹のみで追加料金(8.05ユーロ)必要なようです。
自転車
No es necesario adquirir billete(チケットは不要). Puede transportar una bicicleta dentro de una funda de unas dimensiones máximas de 120 x 90 x 40 cm (largo-alto-ancho), consulte condiciones de admisión.
最大「120 x 90 x 40 cm (長さ-高さ-幅)」の自転車なら持ち込めるようです。
予約・購入が終わったら
AVEは乗る際にセキュリティチェックを受けます。そのときにチケットを提示します。さらに、車内での改札もありますので、チケットは、PDFで印刷するかPassbook保存しておきましょう(スマホのPDF画面を見せるだけではダメなようです)。
「ダウンロードを忘れてしまった!」と当日気づいた場合は、スペイン現地の駅にある自動発券機に購入番号を入力して印刷することもできます。また、renfeのスマホアプリをダウンロードして、チケットを取り込んで見せることもできるようです。
ル・アンダルス(おまけ)
renfeの車内に、豪華列車「アル・アンダルス」の広告がありました。スペインの南、アンダルシア地方を周るようです。いつか乗ってみたいです(^^)
バルセロナ・サンツ駅
AVEは、バルセロナ・サンツ駅に到着しました。ここから、renfeによって運行される近郊電車 ( セルカニアス)、中・長距離列車、そしてメトロ(Metro) に乗り継げます。バスもありますが、まだ使いこなせるまでに至っていないので、今回も主にメトロを利用しました。
メトロ
バルセロナのメトロは、異なる2社によって運営されています。一つは、バルセロナ交通局(TMB:Transports Metropolitans de Barcelona)、もう一つは、カタルーニャ公営鉄道(FGC:Ferrocarrils de la Generalitat de Catalunya )です。
TMBが主要な地下路線を運営し、FGCが広域都市圏への通勤路線を運営しています。路線番号で見ると、L1からL11がTMB、L6からL8がFGCです。
TMBとFGCは共通のチケットが利用できます。
市内の路線図は、バルセロナ・地下鉄路線図(2019)よりダウンロードできます。
アプリもあります。
路線図
https://www.tmb.cat/en/barcelona-fares-metro-bus
とてもごちゃごちゃしていて、初めて見ると分かりにくいです。
ゾーン別の料金
また、ゾーンに分かれていて、金額が違ってきます。図をアップしておいてなんですが・・・これは、ほぼ無視しても大丈夫です。なぜなら・・・
主な観光地はゾーン1にあります。
空港はゾーン4となりますが、市内だけを観光しようと思ったら、ゾーン1のチケットで十分です。
運行時間
平日(月-木)・祭日:5:00~24:00
金曜と祭日の前日:5:00~2:00
土曜日:5:00~夜通し運行(終電無し)
日曜日:5:00~24:00
12月24日:5:00~23:00
https://www.tmb.cat/en/barcelona/operating-hours-metro-bus
運行時間は結構長いです。でも、早朝や深夜の利用は避けたいものです。
いつも拝見しているブログで「一人旅」の安全 について言及されていました。彼女は「深夜・早朝は決して一人で移動しない」ということを主張されていました。
私も大賛成です!一番怖いのは「何回も来ているから大丈夫」「以前、夜に一人でメトロに乗って大丈夫だったから・・・」という自分は大丈夫だという考えだと思います。
トラブルは突然に起こるモノです。そして、海外では、自分の身を守るのは自分!安全第一が楽しい旅を作ると信じています。
実際の行程
路線図の中で、Sants Estació とあるのが、バルセロナ・サンツ駅です。
メトロなどのチケット売り場には係員がいるので、分からないことは教えてもらえます。
サンツからカタルーニャへ
今回は、メトロの L3(緑) に乗りました。
途中、空港バスが発着する「Espanya(エスパーニャ):スペイン広場」を経由して、町の中心の「Catalunya(カタルーニャ):カタルーニャ広場」に行きます。
このときは、構内のメトロ連絡口は閉鎖されていたので、いったん外へ出て、250mほど離れた場所からメトロにアクセスしました。
地下鉄駅にはエレベーターがあるので、大きな荷物を持っていても大丈夫です。ただ、本当に必要な人専用なので、かなりゆっくり動き、時間はかかります。
ここには面白いエレベーターがありました。垂直に下がると思ったら、↘45度くらいの角度で進んでいきます。斜め下で人が待っているのがご覧いただけますでしょうか。エスカレーターもあります。ここもやはり急ぐ人は歩くようです。なので、歩かない人は右側に立ちます。
昼間のホームの様子です。特に問題はありませんでしたが、ここもスリに注意が必要な場所です。
出口は、Sortidaと書いてある方向へ進みます。出る時は切符を入れる必要はありません(FGC除く)が、改札を出るまでチケットは必ず持っていましょう。
各出口には大体通りの名前がついていますので、その表示に沿って進むといいでしょう。
切符の種類
TMB、FGCともに以下の種類のチケットがあります。
- T-Senzill:1回のみ利用可能
75分以内なら、メトロ・バス・トラム・フニクラ・renfe、FGCへの乗り換えOK
- トラベルカード:「T-〇〇」と書かれた共通チケット
- バルセロナトラベルカード:2日券~5日券(共通チケット)
https://www.tmb.cat/en/barcelona-fares-metro-bus抜粋
トラベルカードは「T-10」などと書かれたものです。TMB、FGCの両方に使用できる共通チケットです。その他にも、回数券や定期券など様々な種類がありますが、このうち使い勝手がいいのは「T-10」と「T-dia(1日券)」 だと思います。
T-10
友人が、ゾーン1の「T-10」という10回券を買ってくれていたので、一緒に使わせてもらうことにしました。同じゾーン内であればどこまで乗っても同一料金です。バルセロナの主要観光スポットを巡るだけであれば基本的にゾーン1だけで収まります。
このチケットのメリットは、数人で1枚のチケットを使えることです。
1人が改札を通った後すぐ次の人に渡せば、2人で使用する事もできるのです。ただし、その場合は2人が目的地まで一緒に行動する事が必要です。駅構内では結構頻繁に検札が行われていてチケットをチェックされる場合があります。
T-dia
「dia(ディア)」とは「日」という意味です。T-diaは1日(24時間)券で、使用開始から24時間、指定のゾーン内のメトロ・バス・トラム・フニクラ・renfe・FGCに乗り降り自由です。
バルセロナ国際空港はゾーン4となるため、メトロ「L9」に乗って市内に入り、そのまま観光する人や、交通機関を使って1日あちこち観光する人におすすめです。
ただし、「L9」は市内中心部への直通がないため、カタルーニャ広場へ向かう方は乗り換えが必要です。
おまけ(子供用)
4~16歳の方専用のチケットがあります。現地で手に入るようです。デザインが可愛いので載せてみました。小さなお子さんと旅する時にいいですね。
買い方
オンライン、もしくは駅にあるタッチパネル式の券売機で、チケットを購入することができます。私はいつも、旅の計画に合わせて現地で選びます。券売機(右下に言語切替があり)は、希望するチケットの絵をタップするだけなのでとっても簡単です。
さいごに
スペインはとても大きな国なのですが、鉄道網が発展しているので、簡単にあちこち行くことができます。AVEなどの高速鉄道の乗り心地もよく、快適に旅することができるので、おすすめです。
最後までご覧いただきありがとうございます。