「旅とアロマ」にお越しくださりありがとうございます。
円安時代の海外旅行の強い味方「デビットカード」。
ロンドン旅行の前に、ソニー銀行の外貨預金口座を開設して、デビット機能付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET(ソニー・バンク・ウォレット)」を発行してみました。クレジットカードより為替コストが安く、現地での両替頻度を抑えることもできます。
今回は、口座開設の方法や一番気になる為替コスト(手数料)、他のデビットカードとの比較、使用した感じなど「Sony Bank WALLET」を徹底解説します。
※キャンペーンが変わりましたのでタイトルを変更しました。
スポンサーリンク
ソニー銀行
「Sony Bank WALLET」を作るには、まずソニー銀行の口座を開設しなければなりません。
ソニー銀行は、ソニーグループの傘下にあるるネット銀行です。
ネット銀行なので、時間を気にすることもなく、写真付きの公的身分証明書さえあれば、家で簡単に(パソコンなどで)口座を開設することができます(マイナンバーは事後登録)。
ソニー銀行は、「2023年 オリコン顧客満足度調査 外貨預金」において、4年連続総合1位を獲得しました。「金利」や「手数料」、「提供情報」など多くの項目で高評価となりました。
ソニー銀行外貨預金
ということで、口コミでも高評価なネット銀行です。
外貨口座
ソニー銀行で口座(普通日本預金)を開設すると、その後、12か国の通貨の口座を即時に作ることができます(維持費無料)。
2024年5月22日現在、取引できる外貨は上記に加えてブラジルレアルが増えています。しかし、外貨口座の残高をそのまま使うことができるのは、日本円と10か国の外貨のみです(人民元、ブラジルレアルは対象外)。
どれも普通預金なので、資金を入れておくと (外貨預金も)金利 がつきます。
気になる為替コストですが、外貨の購入は「TTSレート」で行えますので、少しでも円高に動いた時に購入しておくようにしました。なお、一定額以上になりますが指値でも購入することができるようです。また、一般的なクレジットカードの海外事務手数料は、1.6~2.2%ですが、ソニー銀行での為替コスト(対円の場合)、1米ドル当たり15銭(0.15%)です(出所:海外利用時の手数料)。
TTSレート
円から外貨に両替する際に銀行が採用するレート。仲値(なかね) に為替手数料が上乗せられており、銀行によって異なります。
※ 仲値とは、金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレートを指します。
口座開設直後がおトク
2024年5月現在、ソニー銀行では、口座開設日が属する月の翌々月末日までの間、対円の外貨購入時の為替コスト(両替手数料)が0円 となっています。最長3カ月も!なので、月初の口座開設がおトクです。
例:5月1日に口座開設した場合は、7月31日まで対象期間となります。
なお、このキャンペーンは終了している場合もあります。
Sony Bank WALLET
上記でご紹介したソニー銀行のキャッシュカードが、デビットカード一体型の「Sony Bank WALLET」です。「Sony Bank WALLET」では、それらの外貨を含めて1枚のカードで管理できます。
デビットカードは2種類あります。普通の「Sony Bank WALLET」と、ANAのお客さま番号を登録することでANAマイルが貯まる「ANAマイレージバンクSony Bank WALLET」です。
ソニー銀行の口座を開設した場合、どちらか1つを選ぶことになります。
どちらも無料で発行できますが、大きな違いは還元方法です。
還元方法の違い
※キャッシュバックは、優遇プログラム Club S のステージによる(上限あり)。
国内で使用する場合、「ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET」では、1,000円につき5マイルの還元があります。なお、500ANAマイルプレゼントは、新規にソニー銀行の口座を開設した方が対象です(2024年5月現在)。
一方、「Sony Bank WALLET」では、毎月の国内での利用金額に応じてキャッシュバックを受けることができます。キャッシュバック率は優遇プログラム Club S のステージに応じて0.5%~2.0%となっています。
ただし、海外利用分は、マイルや現金キャッシュバックの対象にはなりません。
なお、還元方法が違うだけで、手数料や特典は同じで、どちらも Sony Bank WALLET のアプリが使え、取引履歴などを確認することができます。
GLOBAL PASSとの比較
ところで、同じくANAマイルをためることができるキャッシュカード一体型のデビットカードに、SMBCプレスティアの「ANAマイレージクラブGLOBAL PASS」があります。こちらだと、新規口座開設は300マイルですが、外貨預金部分の年間増加額に対して1万円相当額あたり1マイル~15マイルとなっています。
さらに、海外ATMの利用や海外でのお買い物でもマイルが貯まります。1万円相当額あたり1マイルとしょぼいですが・・・。
他のキャンペーン
なお、Sony Bank WALLETでは(2024年5月22日現在)通常のキャンペーンのみですが、過去にはけっこう大きなキャンペーンもありました。
最大30000マイル
・期間:2023年2月1日(水)~2023年4月30日(日)
対象条件を満たしたかたに最大30,000マイルをプレゼント
すでにソニー銀行で口座をお持ちのかたは、最大15,000マイルプレゼント
5000円
・入会期間:2024年1月4日(木)~2024年3月31日(日)
期間中に新規入会し、一定のご利用条件を満たしたかたに現金5,000円をもれなくプレゼント!
お急ぎでない方は、キャンペーンを待っての入会もいいかもしれませんね。
ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLET
ここからは、ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETとSony Bank WALLETについてさらに詳しく見ていきます。
2つのカードは還元方法以外は同じなので、以下、 Sony Bank WALLET と表記します。
Sony Bank WALLETは、デビットカードなので、満15歳以上の方が申し込み可能です。
広告にある1年で60,000マイルを貯めるのはハードルが高いのですが、他にはないメリットがありますので、海外に行く前に作っておいて損はないカードだと思いました。
メリット
Sony Bank WALLETのメリットは、①発行手数料が無料であることと、②為替コスト0円の期間があることです。つまり、(対象10通貨であれば)おトクに外貨を購入でき、そのまま海外でのショッピングなどに利用できるのです。
手数料
・年会費:無料
・新規発行手数料:無料
・再発行手数料:1,650円(税込み)
同じく人気のデビットカードの「Wise」は発行手数料が1200円もかかってしまいますが、Sony Bank WALETはソニー銀行のキャッシュカード一体型のデビットカードなので、発行手数料が無料(再発行は有料)です。
さらに、ソニー銀行の口座を新規に開設すると(上記でご紹介しましたが)最長3ヵ月は為替コストも無料になります(一例:終了後のコストは1米ドル15銭)。
同じく低い為替コストで両替できる「Wise」というデビットカードと、同じ日の同時間に10,000円を両替したとき、どのくらい差があるか、イギリス・ポンドで比べてみました。
Wiseの場合、10,000円の両替で手に入るのは50.24ポンド、手数料が62円かかりました。
一方、Sony Bank WALLET(ソニー銀行)では、購入レート1ポンドが197.77(=0.0050638)。つまり、10,000円分ポンドを購入すると、50.56ポンド が口座に入ることになりました。
なお、為替コスト無料期間中のため手数料はかかっていません。
ほんの0.32ポンドというわずかの差ですが(為替コストが0円の間は)、Sony Bank WALLET(ソニー銀行)のほうがお得ですよね。この差は、高額になるほど威力を発揮しますね。
少額ずつでも両替できますので、海外に行くまで(円高になったときを狙って)少しずつ両替して外貨口座に入れておくことにしました。口座に資金があれば、クレジットカード(Visa)と同じような感覚で使えます。
また、Sony Bank WALLETの公式アプリをインストールしておくと、取り引き経歴を見ることができます。
なお、このアプリでは利用履歴(詳細)を見ることはできませんが、利用額はメッセージという形で通知されました。
デメリット
とても便利な Sony Bank WALLET(ソニー銀行での取引含む)ですが、デメリットだと感じた点をまとめてみました。
デメリット
・海外ATM引出し手数料がかかる
・対象通貨が10種類のみ
・取引き中止期間がある
以下、詳細をみていきます。
引出し手数料
ひとつは、外貨口座を持っていても海外ATMの利用時に引き出し金額の1.79%の手数料がかかることです。
対象10通貨 | 手数料 |
---|---|
海外ATM | 引き出し金額の 1.79% |
対象10通貨以外/ 外貨口座未設定 | 手数料 |
---|---|
海外ATM | 利用金額の1.79% +ATM利用料220円※ |
外貨口座の有無で手数料が変わってきますが、Sony Bank WALLETでの引き出しには躊躇してしまいます。
同じく人気のデビットカード「Wise」や「GLOBAL PASS®ゴールド」と比較してみました。
海外ATM引出し
・Wiseデビット:30,000円分(月2回)まで無料
・GLOBAL PASS®ゴールド:無料、さらにATM利用(オーナー)手数料の償還あり
WiseやGLOBAL PASS®ゴールドは手数料が無料です(Wiseは金額、回数制限があり)。
なので、Sony Bank WALLETは、引き出しに関しては不利です。
さらに(他のデビットカードも同様ですが)、海外ATMを利用する際には、ATM設置機関所定のATM利用手数料が必要になる場合があり ます。
ロンドンのパディントン駅に設置されているFREEと書かれているATMでは、ATM利用料が別途3ポンド(約600円)かかると表示されました。
ソニー銀行の優遇プログラム Club S では、ステージに応じてATM利用料のキャッシュバックもあるようですが、ソニー銀行の口座を開設したばかりではその特典は利用できないので、詳細は割愛しますね。詳しくは公式サイトをご覧ください。
取引通貨が10種類
ショッピング | 手数料 |
---|---|
対象10通貨 | 無料 |
対象10通貨以外/ 外貨口座未開設 | 利用金額の 1.79% |
Sony Bank WALLET(VISA)は、クレジットカードと同じような感覚で海外のショッピングに利用できます。対象10通貨に関しては口座を開設しておくことで手数料はかかりませんが、タイバーツなど口座が開設できない通貨の国でのショッピングには手数料がかかってしまいます。
クレジットカードに比べると(クレジットカードにもよりますが)若干手数料が安い気がしますが、より多くの外貨の口座を持てる他のデビットカードに比べるとデメリットだと感じました。
余談ですが、韓国は日本円を明洞などの両替やさんで両替したほうがおトクです。
取引停止期間
ソニー銀行での外貨の購入・売却はシステムメンテナンス時などを除き原則24時間利用できます。しかし、曜日によって取り引きできない時間帯があります。
対象通貨 | 取引停止時間(日本時間) |
---|---|
全通貨 (※1) | ・土曜日 05:56~月曜日 07:59 ・1月1日 05:56~1月2日 07:59 ・12月25日 15:00~12月26日 07:59(※2) |
(※1)ブラジルレアルを除く
(※2)12月25日が土曜日・日曜日の場合には、土曜日 05:56~月曜日 07:59 の取引停止時間に含まれます。
土日は世界の主要なマーケットが(中東のバーレーン市場を除き)お休みとなります。
土日に大きな変動要因(政治情勢に関わることなど)があった場合、月曜日に大きく値が変更することもあります。
現在、取引停止時間中のため、
このお取り引きはご利用いただけません。
上のような表示が出て、土曜日 05:56から月曜日 07:59まで外貨購入などの取り引きができません。なので、お急ぎの方は、土曜日の5時56分までに取引を行うか、「円アシスト」を現地で利用することになります。
取り引き停止時間帯に注意!
ただし、これらのデメリットは知っていれば対処できますので、あまり致命的なものではない気がします。
海外ATMでの現地通貨引き出しに関しては他のデビットカードとの2枚持ちでカバーできますし、取り引き休止時間帯を除いて外貨購入、もしくは他のデビットカードを利用すれば問題はないように思えます。
「Wise」や GLOBAL PASS(SMBC信託銀行プレスティア)は、土日でも取引きが可能です。なお、その際の為替レートは、マーケットがお休みに入る前のものとなります。
なので、おすすめは2枚持ち!
スポンサーリンク
口座開設
さて、ソニー銀行の口座(円普通預金)を開設してみましょう。
ソニー銀行の円普通預金、円定期預金、積み立て定期預金は預金保険の対象となっており、合算して元本1,000万円までとその元本に対する利息が保護されます。
- 最初はこちら >>> ソニー銀行口座開設
以下、口座開設(円普通預金)の手順です。
step
1口座開設
口座開設は、郵送とペーパーレス口座開設の2通りがあります。
私はパソコンで簡単にできるペーパーレス開設を選びました。準備するのは、顔写真が付いた本人確認書類(免許証など)だけです。入金は後で大丈夫です。
なお、以下の方は、郵送での口座開設となります。
- 88歳以上の方
- 日本国籍をお持ちでない方
- 写真付きの本人確認書類をお持ちでない方
パソコンでの操作は10分くらいで完了しました。
申し込み受付から2日程度で口座開設が完了し、ソニー銀行から口座開設完了メールが来ました。普通預金の口座を開設すると、外貨の口座も開設できるようになります。
あとは、ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLET(キャッシュカード一体型デビットカード)に関する通知書が送られてくるのを待ちます。
step
2通知書が到着
口座開設後、7日後に通知書(封書)が郵便受けに届きました(通常は5~7日)。
その後、日本郵便へ配達日時や方法について連絡します。連絡はスマートフォンで行えました。
step
3カード受け取り
カード受け取りの際、申し込み時インプットした番号と本人確認書類の照合がなされます。なお、「本人限定受け取り郵便」であるため、受け取りは本人のみ です。
認証方法の選択で、ワンタイムパスワード方式を選んだので、口座開設完了から10日後に「トークン」が別の普通郵便で送られてきました。
外貨口座開設
さて、外貨口座開設に進みます。
10種類の外貨口座のうち、とりあえず、ユーロと英ポンド、香港ドルの口座を作っておくことにしました。外貨の口座に資金を入れなくても、口座だけをあらかじめ作っておくことができます。
口座はあっけなく開設できるのですが、最初のアプローチが分かりにくかったのでご紹介いたしますね。
step
1外貨預金
公式サイト(ソニー銀行)のトップページにある「商品一覧」の中に「外貨預金」がありますので、こちらをクリックします。私はここで迷ってしまったのですが、ここさえ押さえておけば、あとは簡単です。
step
2通常購入
「今のレートで購入、売却する」の下に「通常購入」がありますので、こちらをクリックします。口座を作るだけでも「通常購入」からアクセスします。
すると下の画面になります。
〈途中省略〉同意書に☑
「外貨普通預金のみ開設する ▶」をタップすると、ご希望の外貨の普通預金の口座を開設することができます。
すぐに、「契約締結時交付書面を交付します」というメールが来て、ほんの数十秒で外貨口座を開設することができました。
Sony Bank WALLET のアプリにも表示されました。
円からアシスト
ところで、外貨口座があれば、外貨は購入しなくても「円からアシスト」という便利な機能を使うこともできます。
このサービスは、海外のショッピング(Visa加盟店)や海外ATMの引き出しの際、外貨普通預金口座の残高が足りない場合でも円普通預金口座から自動的に不足分の充当して引き落としてくれるものです。
外貨口座 | お支払い口座 | 手数料 |
---|---|---|
残高あり | 外貨普通預金口座 | なし |
残高なし | 円普通預金口座から 外貨の不足分を充当 「円からアシスト」 | ソニー銀行為替コスト(*1) |
(*1)TTSを利用。優遇プログラム Club S のステージにより為替コストは異なる。
実際には使わなかったのですが、公式サイトには、1,000米ドル(1USD=130円)を円からアシストで使った場合の手数料は、「40円~150円」と書かれていました。
Sony Bank WALLET はデビッドカードなので、残高の範囲内でしか利用できません。そのため、円普通預金にも残高がない場合は残高不足で利用できないので注意です。
TTSレートも表示されますので、為替を見ながら海外でも外貨を購入(ソニー銀行口座から操作)できました。また、利用時にはメッセージが送られてきますので安心です。
スポンサーリンク
実際に使った感想
円高に振れたとき、外貨を購入しておき海外のショッピングなどに利用しました。
アラートを設定しておけば、利用した瞬間(もしくは次の日)に通地がスマートフォンに送られてきました。なので、常に確認できるので安心です。なお、Sony Bank WALLETでの (私のケースだと)外貨引き出しは手数料がかかるため、行いませんでした。
ロンドンでは公共交通機関(バスや電車)は全てタッチ決済を使って乗車できるので、毎回Sony Bank WALLETで支払うことができ、とてもストレスフリーでした。デビットカードでもオイスターカード同様に、1日の上限(バスだと4回目の乗車から無料)に対してもきちんと対応されました。
TTSレートも表示されますので、為替を見ながら海外でも外貨を購入できました。ソニー銀行のアプリを入れておくとアプリでも外貨に両替できるようですが、アプリを増やしたくないので、取り引きはスマートフォンを使って公式サイトで行いました。
利用履歴は、ソニー銀行のサイトの「外貨普通預金」→「取引履歴」から見ることができます。
なお、ロンドンの公共交通期間の料金はCAP(上限)制度があり、1日まとめて利用料金が送られてきます。なので、即時引き落としとなりません。夜中の3時ごろに通知が来て、残高が減りました。これだけがちょっと心配だった点ですが、慣れれば問題はありませんでした。
スポンサーリンク
さいごに
今回は、ANAマイレージクラブ/Sony Bank WALLETを実際に利用して感じたメリットとデメリットをご紹介しました。正直、とても使い勝手がよかったです。メインのデビットカードより、(為替コストが無料だったので)現地ではこちらを優先させて使いました。
外貨購入は、購入後に円高に振れてしまうリスクがあります。
しかし、少しずつ買い足していけばそのリスクも分散できます。また、大幅に円高になった場合、外貨を定期預金に移して(最低預け入れ金額あり)外貨普通預金をゼロにして、現地では「円アシスト」で支払うこともできるようです。
※ちなみに、英ポンドの外貨定期預金は400ポンドからです。
この記事がデビットカードに関しての情報の一つになりますと幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。