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シンガポールには、乗り継ぎで行かれる方も多いかと思います。早朝に着いて昼すぎまで何しよう・・・そんな時におすすめなのは、Singapore Botanic Garden (シンガポール・ボタニック・ガーデン/シンガポール植物園)です。
今回は、早朝から散策できる「ボタニック・ガーデン」について、ご紹介いたします。
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Singapore Botanic Gardens(シンガポール植物園)
シンガポールというと、マーライオンやそのそばにある高層ホテルなど、近代的な風景を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
そういった一面もありますが、実は、シンガポールでは、植樹などの緑化政策を積極的に進めているのです。なので、「クリーン・アンド・グリーン・シティ」とも呼ばれ、清潔で緑に溢れています。そんなシンガポールには2大植物園があり、そのひとつが、「シンガポール・ボタニック・ガーデン(Singapore Botanic Gardens)」です。
シンガポール植物園は、シンガポール初の世界遺産(2015年登録)です。緑豊かな広大な公園は、市民の憩いの場であると同時に、観光スポットとしても人気が高い場所です。
嬉しいのは、(ほぼ)無料だということです。
詳細
・05:00ー00:00(midnight)
・無休
※ 詳細はこちらでご確認ください >>> Singapore Botanic Gardens
アクセス
シンガポール・ボタニック・ガーデン には複数の入場用ゲートがありますが、主に使われるゲートは以下の3つです。
1.Tanglin Gate(タングリン・ゲート)
2.Bukit Timah Gate(ブキティマ・ゲート)
3.Tyersall Gallop Entrance(タイアサル・ギャロップ・エントランス)
Tanglin Gate
タングリン・ゲートは市内から最も近い主要ゲートで、バス停「Opp Singapore Botanic Gardens」から徒歩5分ほどです。
Bukit Timah Gate
ブキティマ・ゲートはMRT(地下鉄)「Botanic Gardens」駅A出口に隣接しています。ただ、人気スポットの「ナショナル・オーキッド・ガーデン」まで徒歩20分かかります。
Tyersall Gallop Entrance
タイアサル・ギャロップ・エントランスへは、市内からタクシーで約20分。人気のガーデンやレストランなどが集まるエリアです。
公共交通機関でアクセス可能なのは、タングリン・ゲートとブキティマ・ゲートですが、空港から行く場合は、ブキティマ・ゲートの利用が便利です。なお、時間がない方には、タクシーで、タイアサル・ギャロップ・エントランス まで行かれるのもいいかもしれません。
私は、ブキティマ・ゲートから歩きました。
Bukit Timah Gate
MRT「Botanic Garden」駅に近い入り口です。
この奥に広大な植物園が広がっています。
Bukit Timah Gateから入場して、案内板の下に用意されているパンフレットを入手しました。
このパンプレットは、「帰るとき、次の人のために箱に戻してください」と書かれていました。
シンガポール・ボタニック・ガーデンの歴史は長く、設立は、1859年。64ヘクタールに及ぶ広大な植物園には、美しい散策コースが何キロも続いており、年間500万人もの訪問者があるそうです。
まずは、ジンジャーガーデンを目指します。
GINGER GARDEN
今回の一番行き方かったのは、この ジンジャーガーデン (Ginger Garden).
ここは、「ショウガ目 (もく) 」の植物が植えられた、小さなジャングルのような場所です。約1ヘクタールもの広さには、東南アジアだけでなく、中南米などの熱帯地方に分布する250種類ものショウガの仲間が栽培されています。
ショウガ目の花々
初めて見ました!ショウガの花。
花はもう少し広がるのかもしれません。この植物は、いつも食べているショウガかどうかは不明ですが、ショウガの仲間が多いのにはびっくりしました。
また違う種類のショウガ。花は午前中が見頃だそうです。
上の写真はウコンの花。こちらも初めて見ました。
ウコンもショウガ科の植物です。ウコン属の多年草で、薬草としても有名ですね。カレー粉やたくあんの着色料としても使われています。その黄色は、根茎に含まれる橙黄色色素・クルクミンです。
カラテアは、ブラジルを中心とする中南米原産のクズウコン科の多年草です。カラテアの名は、ギリシャ語で「籠 (かご) 」を意味する「カラトス」に由来するそうです。カラテアの花は、いろいろあって、とても同じなかまとは思えないものもあります。
カラテアの仲間は「睡眠運動」と呼ばれる性質をもち、日中横に広げていた葉を夜になると直立させるものが多いようです。葉からの水分の蒸散を防ぐためだと言われています。
クレープジンジャー (Crape Ginger "Red Stem")。
和名は「フクジンソウ」というショウガ科の植物です。この植物があった辺りは、ジンジャーの花が咲き乱れているので、ほのかに甘い香りがします。
ヘリコニア (Heliconia) は、ショウガ目に属するオウムバナ科(Heliconiaceae)の単子葉植物だそうです。
オウムのくちばしが並んだような花が特長です。西インド諸島から中央アメリカ、南アメリカに分布しています。上の写真は園芸品種の「ジャマイカ」です。
バナナもショウガ目の植物です。
ここは、植物好きにとって天国です。やっぱり、実物を見ながらの学習は効果的です。視覚・嗅覚ともに楽しませてくれるジンジャーの花の多くが、たった一日しか咲きません。
花を楽しむには、午前中に回ることをおすすめします。
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Halia
ジンジャーガーデンには Halia というレストランがあり、ショウガをメインに使った飲み物や食事が楽しめます。
Halia は、マレー語でショウガという意味だそうです。
せっかくなので、ショウガづくしの1日にしようと思います。
ちょうど朝食の時間(11時まで)だったのですが、温かいクミンとショウガ、そしてシナモンが入った、疲れた体に優しい飲物をいただきました。
メニューに Cumin, Ginger , Cinnamon, Honey & Fresh Tumb-shoot (for grinding) と書いてあります。
「Fresh Tumb-shoot」の意味が分かりませんでした。
横に「for grinding (すりつぶす)」と書いてあります。 提供された飲み物を見て理解できました。「Fresh Tumb-shoot」とは、親指よりちょっと大きい生のショウガのことらしいです。飲み物にはすでにショウガは入っていますが、『さらに擦って、ハチミツで味を整えてください』とのことでした。
生ショウガの効能
生ショウガには、血行をよくして、体を中から温め、発汗を促してくれる、辛みの主成分「ジンゲロール」があります。寒い時期にも、夏の冷房で体が冷えてしまったときにももってこいの成分です。ショウガには抗菌作用や抗酸化作用があることも分かってきています 。毎日の健康維持にとても効果的な食材なのです。
冷えだけじゃない!生食と乾燥で使い分けたいショウガパワー|カゴメ株式会社
効果を引き出すにはすりおろすのが一番のようです。ということで、たっぷり擦って、飲み物に加えてみました。美味しかったです。
NATIONAL ORCHID GARDEN
次は、ナショナル・オーキッド・ガーデン (National Orchid Garden ) へ。
3ヘクタールもの広さを持つ、ラン園です。ここは、8時半からオープンしていて、有料ですが、お金を払う価値は十分にあると思いました。1,000を越える原種と、2,000種以上の交配種からなる、約6万本のランがところ狭しと植わっています。シンガポール植物園が、1928年から力を尽くしてきたランの交配と繁殖の成果を見学できる場所です。
ランのアーチ
黄色い花を咲かせるオンシジュウム(Oncidium)というランのアーチです。
オンシジュウム (Oncidium) は、細長い茎にたくさんの小さな鮮黄色の花を咲かせるラン目ラン科オンシジュウム属の多年草です。
別名「ダンシング・レディ・オーキッド」と呼ばれるように、黄色いロングドレスに赤いベストを着けて踊っているダンサーに見えます。初めて見たのがバンコクだったので、ずーっと東南アジア原産の花だと思って調べたら、オリジナルは中南米でした。
日本でもおなじみのデンファレ。昔、バンコクやシンガポールに行くたびに買ってきて家によく飾っていた花です。根がついているデンファレ、その華やかさに見とれてしまいました。
こんな可憐なタイプのランの花もも咲いてました。
いろいろな欄の花を並べてみました。どうぞ、お楽しみください。
何時間でもいたい空間。
人もまばらなのでゆっくり見てまわれました。
胡蝶蘭
みごとな胡蝶蘭の株がありました。
大輪の胡蝶蘭。
これを見られただけでも、入場料払った価値が十分にあると思いました。
VIPオーキッドガーデン
最後にゆっくり周ったのは、世界のVIPの名前を冠したランを集めたコーナーです。
故プリンセス・ダイアナのDendrobium (デンドロビウム) 。
こちらのデンドロビウムは、ドイツのメルケル首相のランです。個人的にとても好きなお花です。
アメリカのオバマ前大統領とミッシェル夫人のランです。
華やかで力強い印象を受けました。
現在の天皇皇后両陛下が1993年にご成婚されたのを記念して命名された、「Dendrobium Masako Kotaishi Hidenka」も見ることができました。
透明感のある純白のランで、とても素敵でした。
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ランチ
シンガポールに到着したときは24℃。爽やかな風が吹いていたのですが、だんだん熱くなってきました。
園内には他にも何軒かレストランやカフェがあるのですが、12時からはランチもいただけるので、さきほどの Halia に戻ってきました。
お店の人に『飲み物はさっきと同じのにする?』と聞かれましたが、せっかくなので、2回目はスイカとバジルのジュース (WATERMELON & BASIL) にしてみました。ベーリーが良いアクセントとなり、こちらも美味しかったです。
平日のお昼には、セットメニュー (28 SGD~) もあるのですが、どうしても食べたかったものがあり、アラカルトメニュから選ぶことにしました。
それは、チリクラブスパゲッティ (Halia’s Signature Chilli Crab Spaghettini)。
26 SGD (約2,000円・2020年当時))なり。カニの身がたっぷり入っていて、期待以上!大満足の味でした。
デザートはジンジャーシャーベット。Halia特製のジンジャー・パイナップルジャムが添えられていました(これは普通な感じ)。
メニューなどはこちらをどうぞ ⇒ Halia公式サイト
※シンガポールでは、サービスチャージ10%とGST(税金) が加算されるので、会計は約4,000円。美味しかったけど豪華なランチになりました(2020年2月当時)。
The Rain Forest
帰りは、熱帯雨林を散策してみました。マイナスイオン浴びまくりの場所です。
目の前を大型のイグアナが通って行ったり自然が楽しめる場所です。
この親子鳥は、親が地面をくちばしで掘って、子供たちに餌を探して、皆んでお食事していました。
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さいごに
このときは、早朝6時にシンガポールに到着しました。さて、ホテルの部屋に入れるまでどこに行こう?と探していて見つけた場所です。
早朝から楽しめるだけでなく、 オーキッドガーデン以外は無料なのも嬉しい場所です。機内でしっかり寝たせいか?緑の中で過ごして植物の力に助けられたのか?分かりませんが、いろいろ周っても疲れは感じず、かえって体調よく過ごせました。
おすすめの場所です。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。