礼文・利尻

【利尻島】定期観光バスの旅と港ランチ ~初夏の礼文島・利尻島⑦~

2022-08-13

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利尻島は、稚内市から西へ約52km、日本海に浮かぶほぼ円形の離島です。

礼文島が「花の浮島」と呼ばれているのに対し、利尻島は「夢の浮島」と呼ばれています。利尻島にも定期観光バスが走っており、広い利尻島を効率よく観光することができます。

今回は、利尻観光バス(午前中)で回った観光地とランチ、利尻島のお土産をご紹介いたします。

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利尻島

利尻島の地名の由来は、アイヌ語の「リイ・シリ」=「高い・島」という意味から来ています。

島の中央に、標高1,721m の利尻山(利尻富士)があり、その利尻山をぐるりと囲む海岸線で島人は生活しています。

利尻山は、古くから航海や漁場の目印になり、航海の安全や豊漁を祈る信仰の対象とされてきたそうです。

利尻山

礼文島からのフェリーで見ていると、利尻島は、まるで島全体が山という感じがしました。

中心にある利尻山は、日本百名山では、北の秀峰の1番目に数えられています。

定期観光バスでの観光は、この利尻山をぐるっと一周することになります。

利尻島をご存じない方でも、北海道銘菓「白い恋人」ならご存じの方もいらっしゃるかもしれません。このお菓子のパッケージに描かれているのが、利尻山です。同じ角度で利尻山を眺めることができるスポット「白い恋人の丘(沼浦展望台)」もあります。この丘でプロポーズしたカップルには、記念品として「白い恋人」デザインの証明書をもらえるそうです(観光案内所で要申請)。

今回のツアーでは立ち寄りませんでしたが、『利尻山が見えない日は、この景色をイメージしてください』とガイドさんが仰っていました(^^)

利尻島定期観光バス

利尻島の定期観光バスも2種類あります。

  • 利尻A:鴛泊フェリーターミナル発着(所要時間3時間10分)
  • 利尻B:沓形フェリーターミナル発 / ~鴛泊フェリーターミナル着(所要時間3時間15分)

定期観光バスの詳細は こちら

この日も予約をしていなかったのですが、なんとか乗ることができました。

ガイドさんによると、臨時便が設定されていたようです。

コロナ禍ということで、30人ほどで出発しました。

隣は空席でした。

ドライバーさんに尋ねると、左側が海側、右側が山側で走るとか。礼文島は1本道を往復しましたが、利尻島では利尻山の周囲をぐるーっと回ります。なので、海側に座ると、ずーっと海側です(おすすめは海側です)。

ところで、利尻島や礼文島の定期観光バスは、フェリーと連絡しています。

隣に停まっていた定期観光バスは、フェリーのお客さんを待っての出発となりました。

弾丸だと、稚内や礼文島からの日帰りもできるようです。今回参加したのは、朝に「鴛泊フェリーターミナル」を出発する 利尻Aコース です。

定期観光バスパンフレットより

利尻Aコース

鴛泊フェリーターミナル(9:05発 / 沓形利尻営業所8:20発)

①姫沼
  ↓
②オタトマリ沼
  ↓
③仙法志御崎公園
  ↓
利尻空港(途中下車可能・12:00)
  ↓
鴛泊フェリーターミナル(12:15着)

沓形利尻営業所からも乗れるコースで、スケジュールには書いてありませんが(私が参加したときは)、沓形利尻営業所でも降車できていました。

詳細は、予約時にお尋ねください。

姫沼

さて、最初の観光地 ① 姫沼 に到着しました。

姫沼は、原生林に囲まれています。

風のない日には、水面に映る「逆さ利尻富士」が見られる人気の場所です。

風のない日でしたが、あいにく、利尻山(利尻富士)が見えません。

今回、利尻島が見られなかったのは、ここだけです。

お天気に左右されることなので仕方がないですが、あんなに大きな山が一瞬で見えなくなったり現れたり・・・。いろんな姿を見られて、面白かったです(逆さ利尻富士が見られないのは残念ですが)。

お天気が良くて風がないと、このような風景になるようです。

写真は、定期観光バスのパンフレットからお借りしました。

定期観光バスのコースでは、姫沼の周りを歩く時間も十分にありました。

姫沼の周りには遊歩道があり、15分ほどで1周できます。

逆さ利尻富士が有名な姫沼ですが、遊歩道の脇では、興味深い植物を見ることができました。

姫沼の植物

ツルアジサイ

ツルアジサイ(蔓紫陽花、ユキノシタ科)は、ブナ、ミズナラ、トチノキ、ダケカンバなどの幹を這うツル性のアジサイです。

冷涼な気候を好む北方系の種で、東北や北海道の山に多く見られます。

よく見ると、アジサイに似た白い花が咲いていました。ツルは時に高さ10m以上にもなるそうです。

ジンヨウイチヤクソウ

ジンヨウイチヤクソウは、葉が腎臓の形をしているイチヤクソウという意味だそうです。

イチヤクソウと付いているのは、この植物が薬用になるため。

この植物だけ名札が付いていたので、見つけることができました。

そして、注意をしなければいけないのが、この植物「ツタウルシ」です。

姫沼の遊歩道の脇の低い位置でたくさん見かけました。

利尻島は、礼文島同様に、クマや蛇、マムシなどの危険がない場所です。しかし、遊歩道を歩くときは、「ツタウルシ」に気を付けないといけません。

「ツタウルシ」は、3枚1組の葉っぱがついたつる性の植物です。「ツタウルシ」にも、他のウルシ属と同様、ウルシオールという物質が含まれており、ウルシかぶれを引き起こすそうです。ガイドさんが散策の前に説明してくれるので、触らないように気を付けましょう。

定期観光バスで楽ちん移動でも、長ズボンや肌の露出が抑えられる洋服の方がいいですね。

もしウルシにかぶれたら、掻かずに冷やし、すぐに病院へ行った方がいいそうです。

利尻クエスト2022

ところで、利尻島にも面白い仕掛けがありました。

それへ「利尻クエスト2022」という、スマホを使ったスタンプラリーです。

利尻島の観光地や宿などチェックポイントを周り、GPS機能を利用してチェックイン、もしくはQRコードを読み込んでポイントをゲットします。さらに、登録サイトにある利尻クイズに正解すると1問につき2ポイント獲得!

ポイント数に応じて、抽選で利尻島の特産品が当たります。

姫沼のチェックポイント

「姫沼」のチェックポイントは、2カ所あります。

ひとつめは 姫沼GPS、もう一つは、姫沼遊歩道です。

しかし、問題がありました。

この辺りでは、電波が入らないのです( ノД`)シクシク…

なので、QRコードなどが読み込めません。

読み込めなかった場合

利尻島クエスト

他には、上の写真のように、チェックインができない場合があります(定期観光バスの車内だったからかもしれませんが)。

もし、電波が入らなかったりチェックインできなかったりする理由でポイントが獲得できない場合、利尻島の観光協会に電話をすると、ポイントの後付けをしてもらえます。

野塚展望台(車窓)

野塚展望台は、道道108号沿いの海側にあります。

日本初の英語教師であり、日本近代化の祖ともなる「ラナルド・マクドナルド」の顕彰碑が目印です。

このときは雲が多く景色が堪能できなかったのですが、お天気がいいと、紺碧の海の先にペシ岬と鴛泊港、その向こうに礼文島を見渡すことができるようです。また、道路を挟んで向かい側にある野塚駐輪駐車公園は、「利尻島サイクリングロード」のスタート地点であり、利尻山絶景スポットのひとつにもなっています。

園内には、利尻島のモニュメントや公衆トイレもあります。

オタトマリ沼

次に立ち寄ったのは、②オトタマリ沼。

オトタマリ沼は、約1㎞の散策路がある、利尻島最大の湖沼です。

オトタマリ沼のそばには、海鮮焼きなどを食べれらるお店もあります。

美味しそうな焼きホタテ貝の香りに惹かれて、1つ食べてみました。

残りの時間でお買い物。

こちらのお店は、品ぞろえも豊富でしたので、お土産を買うのにもちょうどよかったです。オトタマリ沼周辺のお店も「利尻クエスト」の対象店でした。どちらのお店でも、QRコードは問題なく読み込めました。

仙法志御崎公園

③ 仙法志御崎公園は、透明度の高い海と奇岩、そして利尻山を裾野まで見ることができる場所です。

かつて山から流れ出した溶岩流が固まった荒々しい海岸と、その向こうに利尻富士の景色が見事です。

残念ながら頂上は雲に隠れてしまいましたが、裾野の広がりは見ることができました。

この辺りのごつごつした地形は、利尻山が噴火した際に海に流れ出た溶岩でできています。

ただし、歩く場所は整備されているので、普通の靴で歩けます。

この辺りでは、溶岩流の岩場地形を利用して堅固な「袋澗(ふくろま)」が数多く造られました。

「袋間」とは、石積みでできた防波堤のようなものです。海とつながる水路が設けられ、プールになっているところもあります。利尻島では、漁獲したニシンを一時的に補完する港湾施設として使われていたそうです。

こちらの袋間では、ゴマフアザラシが泳いでいました。

ゴマアザラシにエサをやることができる施設になっているようです。

とにかく早くて、写真に納めるのが難しかったです。

定期観光バスで外国人の女性と仲良くなったのですが、ゴマアザラシが大好きで、エサやりを楽しみにやって来たと言っていました。しかし、みんながエサをあげるせいでしょうか?ゴマアザラシはエサにも全く興味を示さず、ずーっと泳いでいました。

せっかくあげたエサもカモメに食べられ、(想像していた体験とは異なり)彼女はがっくりしていました。

せっかく来たのにね

私は、アザラシより、そのそばの海の中で見つけた黒い点々が気になりました。

ウニです(^^)

そのそばで、捕ったばかりのウニの殻をむいています。

1,000円分買って、その場でいただけます。

利尻島に来たらやって(食べて)みたいことの一つでした。

北のいつくしま弁天(車窓)

北のいつくしま弁天

北のいつくしま弁天は、「寝熊の岩」「人面岩」とセットで観光する人が多く立ち寄る観光スポットです。

定期観光バスでは、車窓からの観光となりました。

この弁天宮は、その昔、嵐で岩に打ち砕かれそうになった弁財船を弁天様が救い、そのご加護に感謝した海の男たちが弁天宮を建てたといわれています。

寝熊の岩

そばには、寝熊の岩と人面岩もあります。

上の写真は、寝熊の岩。

熊さんの後ろ姿ですね。

利尻空港

途中、利尻空港も通ります。

何人かの乗客の方が降りて行きました。

朝荷物を持ったまま定期観光バスに乗り、観光を楽しんだ後そのまま空港へ。

理想的な動き方ですね。

路線バス

ところで、もし定期観光バスに乗れなかった場合、上でご紹介した観光地のいくつかは、路線バスでも行くことができます。

しかし、一か所に行くと、次のバスは3時間後・・・といったように1日ですべてを回ることはできません。

その他、サイクリングコースがあるので、自転車を借りて回ることもできます。

路線バスなどで訪れるなら、以下のサイト(ガイド)が役立つと思います。

鴛泊フェリーターミナル

3時間ほどの観光を終え、定刻に鴛泊フェリーターミナルへ。

定期観光バスはフェリーと連絡しているので、このまま礼文島へ行かれる方もいらっしゃいました。

フェリーターミナルにあるお土産物屋さん。

あまり大きくありません。

なので、定期観光バスで立ち寄った先で買っておいてよかったです。

今回のお土産(^^)

トレッキングに使えそうな靴下は、フェリーターミナルのお店にもありました。

だし昆布と雲丹ほたては、仙法志御崎公園近くの売店で。

昆布おかきは、オトタマリ沼の売店「利尻亀一(りしりかめいち)」で買いました。

ランチ

さて、午後に次のホテルへ移動しますが、その前にランチ。

利尻島で食べたかったものの一つ、出汁(利尻昆布)がきいたラーメン。

ガイドブックに載っていた、こちらのお店に入ってみることにします。

利尻島のイメージとは違った(失礼^^)お洒落な店内です。

許可をいただいて写真を撮らせてもらいました。

若いスタッフの方も、とても感じよく、居心地がよかったです。以前はフェリーターミナルにあったのですが、現在は向かいの場所に引越ししてリニューアルOPENしたそうです。

※ 古いガイドブックだと、場所はフェリーターミナルになっています。

テイクアウトができるラーメン屋さんです。

もちろん、お店でも食べられます。

そして、いまどきな感じのインスタ映えするソフトクリームもありました。

ソフトクリームも食べたかったので、ラーメンをハーフにしたのが失敗でした。

ラーメンは、魚介スープが濃厚で、もっちり麺に絡まって美味しい♡

ハーフにせず、がっつりいっておけばよかった!と後悔したのでした。

食後は、すぐそばの PORTO COFFEE へ。

各国の代表的なブレットを店内で焼き上げ、特にバターにこだわりエシレバターやAOPバターを使ったクロワッサンは自慢の逸品です

利尻|PORTO COFFEE

利尻島に降り立つと、とてもいいコーヒーの香りが漂っています。

帰る前までには飲みたいと思っていたので、食後にいただくことにしました。

お店は、フェリーターミナルと、ターミナル前の2店舗があります。

ただし、パンの種類が多いのは、フェリーターミナル前のお店です。

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さいごに

なんとか、今回も定期観光バスに参加することができました。

何泊かするなら、路線バスで1日乗車券を買ってゆっくり回るのもいいかもしれません。ただし、私のような弾丸トラベラーは、やっぱり定期観光バスのほうがいいですね。

今回の旅のハイライト!「ウニ尽くしの宿」もあわせてどうぞ。

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