2022年11月14日、日本入国・帰国時のオンラインサービスが新しくなりました。
「検疫」・「入国審査(外国人旅行者のみ)」・「税関申告」の3つの手続きが "Visit Japan Web (VJW)” に統合され、日本帰国者は、電子税関申告として利用できます。
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Visit Japan Web (VJW)
Visit Japan Web(VJW)とは、海外からの帰国者・入国者が、事前に、検疫や入国審査・税関申告の入国手続きを行えるオンラインサービスです。
必要な情報を入力しておくことで、入国や通関をスムーズにする二次元(QR)コードを表示することができます。コロナ禍に始まった「My SOS」の検疫(ファストトラック)機能は、この VJW にまとめられました。日本のパスポート保持者(帰国者)がQRコードを表示するのは、「税関申告」のみ になります(2023年4月5日以降)。
Visit Japan Web is a web service for smooth arrival procedure at airport. This service is for both international travelers and Japanese citizens and this can be used for Quarantine, Immigration, and Customs declaration procedures.
For those entering or returning to Japan after 2024/1/25 3:00 AM (JST)
The 2D codes for immigration and customs clearance declaration will be unified, and the 2D codes for immigration clearance and customs declaration before the system change will no longer be usable.
※ Please be sure to check the details here.
アカウント作成
VJWは帰国時に利用するものですが、通信状態が安定してる場所(日本など)で準備をしていくと、何かと便利でした。
初めて利用する場合、メールアドレスを登録してアカウントを作成します。
アカウントを作成した後の手順は、以下のようになります。
- 利用者(本人など)情報の登録
- 入国・帰国の予定登録
- 入国審査(日本国籍以外)・税関
パスポートを用意して登録していきましょう。
ログイン
メールアドレスを入力、パスワードを設定してログインします。
メールアドレスは、"@yahoo.co.jp" といった無料メールでも大丈夫でした。
パスワードは 10 文字以上かつ、英大文字+英小文字+数字+記号の組み合わせが必要になります。
【例】:Ab1234567+
パスワードを忘れた場合は、同じ画面の『パスワードをお忘れの場合』から初期化できます。
ログイン後、必要な情報の登録をしていきましょう。
新規アカウントを作成してログインすると、上のような画面になります。
VJWの登録の手順
step
1本人情報の登録
まず、本人の情報(氏名や住所、パスポート番号など)を登録します。
My SOSでは、1人1アカウントとなっていましたが、「VJW」は、乳幼児など 一人で手続きができない人を同伴家族として登録 できるようになりました。なので、小さなお子様連れで旅行される方の手間が減りました。
登録前は「未登録」、登録後は「✔登録済」に変わります。
パスポート情報を読み取って入力する場合は、「カメラで読み取る」を選択します。パスポートの有効残存期間が6ヵ月未満の場合は、期間に応じて警告メッセージが表示されます。
- 詳細はこちら >>> 利用の流れ | Visit Japan Web
step
2入国・帰国の予定を登録
その後、入国・帰国の予定を登録します。
※ 2023apr ICNは、任意で入力したものです。
2回目からは、【+入国・帰国予定の新規登録】をタップして入国・帰国の予定を追加登録すると、日本での住所など、前回の情報が引き継がれていました。「すべての入国・帰国日程」をタップすると、過去の登録を含めて全ての日程が表示されます。これから帰国する場合、いったん登録した後に編集もできます。
この時点では特に難しいこともなく、Web上の案内に沿って進んで行くと完了となります。
登録が完了したら、【入国・帰国の手続きへ】に戻ります。
電子税関申告
税関申告は、【税関申告の準備】にある "携帯品・別送品申告” をタップして、Web上で回答していくだけです。
内容は、紙の税関申告書と同じでした(以前より操作しやすくなりました)回答し終わると、「登録済」と表示され、QRコードを表示できるようになります。「税関申告書」はあとで修正できますので、私は出国前にとりあえず登録しておきました。
変更点
2024年1月25日AM3:00 (JST) 以降、入国審査と税関申告の二次元コードが統一され、システム変更前の入国審査と税関申告の二次元コードは利用できなくなります。
これまで入国審査(外国人入国記録)と税関申告(携帯品・別送品申告)の手続は、それぞれの二次元コードを表示させなければなりませんでしたが、変更後は一つの二次元コードで両方の手続が可能になります。リリース後は「入国審査及び税関申告」のメニューが表示されます。
【体験談】出発・到着後のながれ
現在、日本帰国者の場合、VJW は、「税関」でのみ利用できます。
羽田空港
※ 以下は、2022年12月の体験談です。
羽田空港にある電子申告端末(QRコードを読み込ませる機械)が少なく 増えていました。その後、専用ラインから通関(顔認証あり)します。以前に比べて、かなりスムーズになっていました。申告するものがない場合、紙の税関申告書を書いて有人カウンターで通関する煩わしさがなくなりました。
成田国際空港
2023年6月26日現在、成田国際空港にも羽田国際空港と同様の電子申告端末が導入されていました。
パスポートとQRコードが必要となります。
海外の空港のようにQRコードを端末に当ててピッと通れるわけではなく、自身が申告した内容を再確認する面倒な操作があります。
2023年8月現在、改善されていました。
パスポートとQRコードを読み込ませ、確認するだけで終了です。
ところで、電子税関申告のラインに並ぶ前、以前にあった「検疫」と同じように、係員がたくさんいて、あれこれ指示してきます。そのまま列に並ぼうとしたら、引き止められ、『QRコードを見せてください』『パスポートはお持ちですか』と、とても鬱陶しかったです。これからQRコードを読み込ませるのに、なぜ、人がQRコードを目視確認するのか、意味が分かりません。この無駄な対応が、IT後進国(日本)の特徴なのでしょうね。こちらも早くなくなって欲しいです。他国の空港のように、分からない人(質問した人)だけ親切に対応してくれればいいと思います。
電子申告は必須?
なお、今のところ、機内で税関申告用紙が配られますので、電子申告しなくても大丈夫です(2024年1月現在)。
電子申告端末に長蛇の列ができている場合は、(今までのように)紙の税関申告書で通関してもいいのかもしれませ。両方用意しておいて、列の短いほうを選ぶことができます。また、預けた荷物が出てくる間に電子申告してもいいと思います(時短になります)。
2023年7月に帰国した際、紙の申告書の方が、電子端末を利用した人より早く通関できました。一方、2023年8月に利用したときは、夏休みということもあり、有人の税関に長蛇の列ができていました。さらに、2023年12月に帰国したときは、電子申告書の方が、断然早く通関できました。なお、端末での処理は、貨物室に預けた手荷物を待っている間に行えます。
利用できる空港
VJWが利用できる空港は以下です。
使用可能空港
・新千歳空港
・成田国際空港
・羽田空港
・中部国際空港
・関西国際空港
・福岡空港
・那覇空港
※「検疫」は全ての空港で利用可能です。
出所:https://vjw-lp.digital.go.jp/
入国・帰国前に変更があった場合は、到着時までに修正すれば大丈夫です。
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さいごに
以前に比べて、VJWの登録、そして空港での利用方法が簡単になりました。
実際にVJWを体験してみて、通関に関しては(紙媒体での申告のレーンに人が多くない場合)、電子税関申告のメリットはあまり感じませんが断然アップしました。なので、最近では紙の申告書は書いていません。
お隣の韓国の場合、2023年5月より、申告するものがない場合、税関申告書の提出は不要となりました。タイやシンガポール、ベトナムと同じですね。日本も早く、簡素化して欲しいです。毎回帰国するたびに、日本の手続きの面倒さを感じます。
なお、この記事は、2022年と2023年12月に羽田空港に到着したとき、2023年6月、7月、8月に成田空港に到着したときの体験談に、ネット検索での情報をを追記したものです。他の空港では異なったり、今後変更される場合もあることをご了承ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。