2013年に行ったパリ郊外の町・ジヴェルニ ー ( Giverny) への旅行記です。
モネの家
フランスのパリ郊外にあるジヴェルニーという村には、モネの家と庭園 があります。
ここは、印象派の巨匠クロード・モネが晩年を過ごし、終の棲家になった家が残されている場所です。
「印象派」という言葉は、パリのマルモッタン・モネ美術館に所蔵されている一枚の絵に由来しているそうです。
1847年、サロン(官展)でなかなか認められない若い芸術家たちの共同展覧会で、壁紙の方がましだとまで言われ、「なるほど印象的だ」と皮肉られたのが、クロード・モネの『印象・日の出』です。
以来、彼らの新しい絵画の潮流は「印象派」という名前で呼ばれるようになりました。
2階のアトリエには、所狭しと絵画が飾られています。その窓からは庭園を見下ろすこともできました。
浮世絵を飾ったレモンイエローの食堂。モネの作品が生まれた世界を垣間見ることができます。
青絵タイルを貼りめぐらせたキッチン。モネのセンスと暮らしぶり感じることができます。
また、モネの家にはショップとカフェが併設されていますので、お土産探しも楽しかったです。
モネの庭園
モネの庭園は、多くの志によって復元され、四季折々の花が咲いています。
大きく2つに分かれていて、一つは花が咲き乱れる「ノルマンディーの農園」、もう一つは「ウオーターガーデン」です。
ノルマンディーの農園
モネの家のエントランス前に造られた庭で、春から秋まで季節の花々を楽しむことができます。美しいバラのアーチ門が見られるのも、ここです。
私が行ったのは夏だったので、残念ながらバラのアーチを見ることができませんでしたが、それでも雰囲気がある景色となっていました。
この庭は一見、無造作に花が咲いているようでいて、実は緻密に設計されているそうです。
5月にはバラが咲き乱れ、6月~8月には睡蓮の花が池を美しく彩り、真夏にはヒマワリなどで華やかさが増します。
視覚だけでなく、モネの世界観を五感を使って感じることができる場所です。特に、花の香りに包まれる心地よさは格別でした。
ウォーター・ガーデン
ウォーター・ガーデン は、日 本風の庭園としても知られています。
セーヌ川の水を引き込んで造られた池には、藤や柳が垂れ下がる日本風の橋が架かり、晩年の連作のモチーフにもなった睡蓮が、今も花咲かせています。
一連の「睡蓮」もこの庭園で描かれたものだそうです。
帰り道
村のメインストリートはクロードモネ通りです。ここには、カフェや教会、美術館が点在してました。
モネ一色の童話の世界のような村を散策していると時間があっという間に過ぎてしまいます。
アクセス
モネの家・庭園は、パリから西へ約74kmのところに位置しています。
パリの市内からは、ツアーががいくつも出ていますが、私は、電車とバスを乗り継いで行ってきました。
ザン・ラザール駅
パリの出発は ザン・ラザール Paris-Saint-Lazare) 駅 です。ちょうど駅の周辺が工事中でした。その衝立に、モネの絵が並んでいました。
こういうところ、本当におしゃれだと思います。そして、駅の構内にあったPAULで焼き立てクロワッサンを買って、電車に乗ります。
ルーアン行きの電車「Intercités」に乗って ヴェルノン (Vernon) 駅 で下車します。所要時間は、1時間弱でした。
ヴェルノン駅
ヴェルノン駅からは、ジヴェルニー (Giverny) 行きのバスに乗ります。乗車時間は約20分です(モネの家閉館中の11~3月は、バスは運休します)。
バスを降りた後は、案内に沿って歩いて行きます。
詳しいバスの時刻表は公式サイトからご覧ください >>>fondation-monet
パリに戻って
パリに戻ったら、オランジュリー美術館に「 モネの睡蓮」を見に行きます。でもその前に・・・
La pâtisserie des rêves (ラ・パティスリー・デ・レーヴ) という有名なケーキ屋さんのアイスクリームを食べに行きました。夏限定で、かつ 本店でしか食べられない味なのです。
メトロ最寄り駅「Rue du Bac」12番線、もしくは「Sévres-Babylone」10・12番線
さいごに
ふと思い立って、ジヴェルニーにあるモネの庭園まで足を延ばしてみました。
行くまでは不安だったのですが、小さな町だし、目的地はみんな一緒だったのでs、迷うことはありませんでした。
最後は、パリに戻って、チェルリー公園内にある「オランジェリー美術館」へ。
ここには、モネ最晩年の『睡蓮』8点のために設計された楕円形の2つの展示室があります。
実際のモネの庭を見た後に、その『睡蓮』を見ると、より感慨深いものになりました。
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