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【2024年】パリのディオール美術館 "La Galerie Dior" とクリスマスイルミネーション

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「旅とアロマ」にお越しくださり、ありがとうございます。

予約必須の人気美術館、パリのディオール美術館 "La Galerie Dior (ラ ギャラリー ディオール)" 。

今回は、圧巻のディスプレイなど見どころを中心にご紹介いたします。

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La Galerie Dior

こちらは、1960年にナポレオン1世の息子であるアレクサンドル・コロンナ=ヴァレフスキ(Alexandre Colonna-Walewski:1810-1868)が建てた元ホテルです。その建物をクリスチャン・ディオールが一目ぼれして、ブティック(現Dior本店)としてオープンさせました。

モンテーニュ通りとフランソワ・プルミエ通りの交わる一角にそびえたつDior本店、その横に併設された巨大なギャラリー "La Galerie Dior "。こちらが今回の目的地です。

2,000㎡もの広さのフロアには、75年以上にわたるディオールの歴史や、オートクチュールの名作、ディオールの歴史において貴重なコレクションが独特な方法で展示されています。

ショーウィンドウ

30分毎の予約時間、少し早く着いたので、ショーウィンドウを覗いて時間を潰すことにしました。

Dior本店のミニチュア。

建物の左部分が美術館の入口、真ん中のカラフルな部分が展示室の一部、目玉になっている部分ですね。右のお店の中のシルエットは、動く仕掛けとなっています。2022年3月、約2年の改修を経て、ブティックだけでなく、レストランやカフェ、庭園、ホテルも併設する文化複合施設として生まれ変わったそうです。

こちらにも動く仕掛けがあり、見ているとあっという間に時間が過ぎてしまいました。

予約と入場

当日列もありましたが、事前に予約しておいた方がいいと思います。

予約は公式サイトから行います。

2か月前からの予約が可能で、日にちと時間から選びます。夏休みや年末年始などの繁忙期は、1週間ほど前から完売となってしまうそうです。また、12月を見ても、1カ月前には空きがない日が多かったです。なので、旅程が決まったら早めにとった方がいいかもしれません。

私が行ったのが11月の終わりだったので、渡仏の1週間ほど前でも予約することができました。予約したのは平日16時半の時間帯です。当日行ってみると、予約の列の他、当日枠の方用の列もあり各回数人ずつ案内されているようでした。

さて、順番が来ましたので館内に入り、リュックサックやコートなどは館内のロッカーに預け、身軽になって楽しみましょう。

ミニチュアドレスの階段

館内に入って最初に目に入るのは、螺旋階段の周りのを覆いつくすディオールコレクションのミニチュア版。

こちらは3階分のの吹き抜けとなっており、螺旋階段の周りにミニチュアのドレスやバッグ、小物類が飾られています。ドレスは全部で452点、バッグや小物は1422点もあるそうです。

これらは3Dプリントで制作されているそうで、赤、ピンク、白、黄色、緑、青、黒など色別に配置され、美しいグラデーションになっています。 "La Galerie Dior "と言えばこの写真が出てくるので、一番見たかった装飾です。一つ一つが可愛く、よくできていて、しばし見とれてしまいました。 

ここを見たら、エレベーターで最上階(3階)へ進みます。

この螺旋階段は上り下りしてもいいようで、階段の途中で自撮りをしている方もいました。

この階段の左側から展示品を見ていきます。

歴史

ディオールのラッキースター

最初に目に入ったのがディオールのラッキースター。1946年4月18日、Chistian Dior (クリスチャン・ディオール) が道端で見つけたメタル製のスターが壁に飾られていました。

最初の部屋は、クリスチャン・ディオール (1905-1957)の家族写真から始まり、交友関係や携わった仕事を通して彼の生涯をたどっていく構成になっています。1920年代、クリスチャン・ディオールはパリで文化的な活動に没頭し、当時のアーティストたちとも友好を深めたようです。ダリとの交友の記録を見つけました。

彼が生み出した伝統的なシルエットも紹介されており、一つ一つゆっくり見ていると時間がどんどん過ぎていきます。

黒とオフホワイトの印象的なドレス。

決して着こなすことはできませんが、見ているだけでワクワクするドレスが並んでいます。

クリスチャン・ディオールが、婦人デザイナーやジャン・パトゥやバレンシアガといったクチュールメゾンにデッサンを販売し始めた頃の記録。彼は、『Le Figaro』紙や『Jardin des Modes』誌のイラストレーターとしても活躍するようになります。1939年5月4日と11日付の『Le Figaro』誌の女性向けページに描かれた、クリスチャン・ディオールのイラストが飾られていました。

下駄?

maillot(仏:マイヨ)とは、体にぴったりと密着した服を意味し、海水着・レオタード・タンクトップ・タイツなどを指すようです。そこに下駄のようなイラストがありました。文字は小さすぎて読めなかったのですが、絶対下駄ですよね。その左下に "le manteau de plage(直訳:海水浴で着るコート)とあったので、この海水浴用のコートには下駄を合わせるのでしょうか(勝手な想像です)。謎ですが興味深かったです。

魅惑の庭園

ディオールの6人の後継者(イヴ・サン・ローラン、マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、マリア・グラツィア・キウリ)の作品が、魔法の庭園をイメージした空間に展示されていました。ここでは、夜の森や冬の庭のような空間が再現されており、そこに浮かぶかのように展示されたドレスの数々、とても幻想的でした。

冬の庭に飾られたドレス。

背景の建物は、クリスチャン・ディオールの生家だそうです。なおここで展示されているのは、主に1950年代にデザインされたドレスです。生地は劣化して保存が難しいので複製品としてデザインを保存しているそうです。

 L' Allure Dior

 Allure(アリュール)とは、外観や歩き方といった意味のフランス語だそうです。ここには、ディオールの歴史において関わった各デザイナーの代表的なスタイルが紹介されています。

クリエーションの核

当時のオフィスを再現した部屋。

ここには、1952年まで使われていたクリスチャン・ディオールのデスクとそのアトリエがありました。

細部まで作りこまれた模型。

ガラスの床の上を歩きながら、アトリエを見ることができる空間です。

夢のアトリエ

展示作品から棚から床まで白一色で作られた展示室。

白だけでこれだけ美しい空間を演出できるなんて!

それぞれのドレスも魅力的ですが、空間全体が、まるで不思議な世界に紛れ込んだかのようでした。また、このアトリエでは、職人さんによる実演が行われています。このときは、カバンの取っ手を作る工程を見ることができました。いろいろ質問もできるようです。

ところで、前回パリに来た時、『ミセス・ハリス、パリへ行く』をいう映画を機内で見ました。

ミセス・ハリス、パリへ行く

1950年代、ロンドンに住むまじめな家政婦さんのMrs ハリスが、ディオールのドレスに一目ぼれをして、オートクチュールのドレスを手に入れるまで悪戦苦闘。いろんな人と出会い、夢を叶えていく物語です。美しいディオールのドレスを見るだけでも目の保養なのですが、当時の社会背景も描かれておりとても面白い映画でした。

この映画は、まさにここDior本店を舞台にした映画です。

職人さんの姿を拝見しながら、映画にあった「クリスチャン・ディオールというブレインのもとで忠実に働く有能なスタッフの姿」というシーンを思い出しました。館内は、映画で見たままの華やかな世界が広がっています。

映画では、主人公ハリス役のレスリーマンヴィルさんが凄くチャーミングです。また、ディオールのモデル・イザベル役の アルババチスタさんのドレス姿が、まるで天使!このお二人を思い出しながら、この部屋を散策しました。

パリ

ディオールにインスピレーションを与えた街・パリ。

次の部屋は打って変わって、黒の空間に黒いドレスが飾られていました。背景にはゴールドで描かれたパリの景色。見学者を飽きさせない工夫があちこちにみられ、どんどん引き込まれていきました。

ディオールの舞踏会

舞踏会のようすを再現した展示室。

背景の映像が変わり、音楽が流れるという仕掛けがあります。背景が変わるごとにドレスの印象も変わり、美しいディテールやドレスのエレガントさに見入ってしまう展示室です。

Miss Dior

ディオールの初めての香水、Miss Dior とともに1949年に発表された花が刺繍された伝統的なディオールのドレス。1949年180度回転して見学者を楽しませてくれています。本当に美しいドレス!

動くようすは、インスタグラムに投稿しました。

よろしければ、こちらもどうぞ。

旅への招待

世界各国の民族衣装から発想を得てつくられたディオールの作品が展示されている部屋。

使われているレースなどの生地を拡大してみることができます。

ここでは、13のテーマに分けられた個性的な展示品が見られます。 上記でご紹介した展示室以外にも多くの部屋があり、想像以上に広い、そして見ごたえのある美術館でした。また、女優さんに提供したドレスやゴールドの世界の他、香水や小物類なども展示されていました。

Le Café Dior

ゆっくり回って1時間、歩き疲れたあとカフェで余韻に浸ることもできます。

この美術館に入らなければ来られないカフェ。

柔らかな色でまとめられた店内の壁にはイラストなどが飾られ、細部までおしゃれな場所でした。

クリスマスの装飾

ところで、建物の正面には通常大きなラッキースターが飾られています。しかし、この時期はクリスマスのデコレーションに変わっていました。 16時15分ごろ、見ていたら突然動き出したのでそのようすを動画に収めてみました。パリの夕日とあわせてどうぞ。

営業時間とアクセス

営業時間

・月 / 水~日曜:11時-19時(土日は18時まで)
・火曜、及び1/1、5/1、12/25は休館

アクセス

・メトロ:1,9番線 Franklin D.Roosevelt 駅(徒歩6分)
・バス42番・80番:Montaigne - François 1er(徒歩1分)

私は出先から72番のバスで移動したのですが、便利な場所にあるので、他にもいろいろなアクセス方法があると思います。Googleマップで検索すると、最適なアクセス方法が表示されて便利でした。

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さいごに

とても見ごたえのある、そしてここだけにしかない美術館。

他の方の記事を拝見すると、時期によって展示されているドレスが違いました。なので、行くたびに新しいドレスにであえそうです。このときも、老若男女、様々な世代の人が訪れており、思い思いの方法で楽しんでいました。いつもと違う場所を探されている方にお勧めの場所です。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

どうぞ楽しいクリスマスを🎄

クリスチャン・ディオールの後継者イヴ・サンローランの展示会もあわせてどうぞ。

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