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JAL国内線のネット予約時に表示される「国際線仕様機材」とは、機材繰りの関係で、国際線仕様の機材を国内線として使用する飛行機のことです。稀ですが、反対もあります。
しばらく日本の空を飛んでいたB (ボーイング) 777-200ER・国際線仕様機材は退役してしまいましたが、B777-300ERが国内線に投入されることもあるようです。今回は、国内線だけど国際線気分になれるJAL国内線の搭乗記をお届けいたします。
※現在、この機材の運航は終了しています。
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B777-200ER
JALのB777-200ERは、コロナ禍以前は中距離国際線に投入されていた国際線仕様機材です。
しかし、コロナ禍における乗客の減少を受け、国内線に転用され始めました。
同時期、ユナイテッド航空のインシデントを受け、同じエンジン (P&W:プラット&ホイットニー)製 PW4000を搭載しているJALのB777 (国内線仕様) も13機すべてが運行停止となり、ボーイング777-200ERの出番が増えたのです。
ちなみに、JALのB777ER・国際線仕様機材のエンジンはGE (ゼネラル・エレクトリック) 製なので、影響はありません。
ボーイング777-200ERを国内線で運航する期間が約2年間と短いことから、ビジネスクラスのフルフラットシートはそのまま国内線の中間クラス「クラスJ」として運用されています。ということで、国内線で国際線仕様機材にあたると、国際線気分を味わえる贅沢な旅ができるのです。
国際線仕様機材
11月の国内線のスケジュールを見ていると「国際線仕様機材」という文字を見つけました。国際線に乗れない今、とても魅力的な言葉に見えました。路線は、羽田空港と沖縄・那覇空港間で、飛行機は、B772 (ボーイング 777-200) ERです。
ボーイング777-200ERには客室インテリアが2種類ありますが、今回は、ビジネスクラスとエコノミークラスの2クラスの機材でした。
ということは、クラス J を利用すると、ビジネスクラスの座席になります。
国際線仕様機材に乗れるまで
※体験記は、旧運賃制度のときのものです。
1カ月以上前にクラス J を予約しようとすると、運賃は、43,360円~。
普段、1万円くらいで利用している路線に、4万円以上はちょっときつい。しかも、何らかの理由で、機材が変わってしまうこともあります。
実際、この後に予約を入れていた2便は、普通の国内線仕様機材に戻ってしまいました (泣)。
なので、ある種の賭けとなります。
直前で見つけた今回の便は、普通席でも3万円以上したので、マイルを使って普通席を予約して、当日のアップグレードを狙いました。
毎日、変わっていないことだけを祈って、予約画面を見つつ、当日を迎えました。
アップグレード
当日、国際線仕様機材の便のクラス J は「キャンセル待ち」と表示されていました。
キャンセル待ちになっているクラスへアップグレードする手順は、以下です。
step
1空席待ち整理券
まずは、空席待ち整理券を受け取ります。
当時の方法は、2つありました(現在は、予約画面でも行えます)。
- 自動チェックイン・発券機でチェックインをするときに「アップグレード」を選択する。
- 空港のチェックカウンターで「空席待ち整理券」を発行してもらう。
貨物室へ預ける荷物がある場合は、係員に知らせたうえ、搭乗口またはカウンターまで持ち込みます。
私は、とある事情から、チェックインカウンターで「空席待ち整理券」を発行してもらいました (その理由は後ほど・・・)。
step
2呼び出しを待つ
アップグレードの場合は、アップグレード前の搭乗券で保安検査を受けます。
そして、搭乗便の出発時刻20分前、所定の呼出場所 (空席待ちカウンターなど) に出向きます。呼出場所と呼出予定時刻は、空席待ち整理券に記載されています。空席があり、呼び出された場合は、「空席待ち整理券」と「搭乗情報など」を提出したうえで、アップグレード料金を支払います。
現在は、JALの公式アプリでも(空席があれば)アップグレードできるようになりました。
スタイタス
ところで、私の「とある事情」とは、航空会社のステイタスに関わることです。
当日に空席がある場合、早く申し出た順に座席が提供されます。
しかし、「キャンセル待ち」と表示されている場合の空席待ちは、ステイタス+早いもの順となります。ステイタス順に整理券番号が「種別 S」、「種別 A」、「種別 B」となり、「種別 S」が最優先となります。そのため、早く申し込んでも、後から自分よりも上位の種別の人が申し込んだ場合、優先順位はその方の方が上になってしまいます。
種別とステイタス
- S: JMBダイヤモンド・JGCプレミア・oneworldエメラルド
- A: JALグローバルクラブ・JMBサファイア・JMBクリスタル・oneworldサファイア・oneworldルビー
- B:一般旅客
このとき、JALのステイタスはJMBサファイア でした。
同時に、ゴールド (oneworldエメラルド) を BA (ブリティッシュエアウェイズ) で保持しています。
なので、JALの特典航空券ですが「種別 S」となるように、BAのステイタスで申し込みます。
なお、同じステイタスの人がキャンセル待ちした場合は、順番になります。キャンセル待ちをした順に「種別 S の1番・2番・・・」のように番号が付けられます。
ただし、種別の番号は朝一の便からの通し番号となるので、自分が乗りたい便で「種別 S の2番」となっても、最優先の場合もあります。「種別 S の1番」は、前の便以前で発行されたものなのです。自分が何番目かは、スタッフの方に確認すれば教えてもらえます。
アップグレード結果
私は、種別 S の3番(実際は2人目)だったのですが、2人だけ呼び出されてアップグレードが叶いました。
特典航空券だったので、この時は、1,000円だけ支払ってクラス J に変更してもらいました。
なお、新運賃制度に変わった後、アップグレード料金はかなり値上がりしました(2023年4月現在)。
有償航空券でJALにマイルを付けたいときは、その旨申し出ます。そうしないと、種別に準じて、BA (他社) にマイルを付け変えられてしまうこともあるので要注意です。
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国際線仕様機材
ほぼ9カ月ぶりの国際線仕様機材!
ラッキーなことに、窓側のソロシートがアサインされました。座席は、今年の2月の半ばに行ったシンガポール便のときと同じタイプでした。
楽しかったシンガポール旅行を思い出しました。ラウンジも復活しました。
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【SIN】ターミナル1情報とワンワールド・ラウンジ巡り ~BA・QF・QR ~
シンガポールの空港&ラウンジ情報です。
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前回乗ったのがはるか昔のように感じます。懐かしい機内。
他の多くの方はご存じなかったようで、みなさんとても喜んでいて、写真をいっぱい撮っていました。
分かります、その気持ち。
機内サービスは国内線ですが、座席が全然違うので、喜びもひとしおです。
ただし、このタイプの座席は、足元に荷物が置けません。
ここ最近の機内準備グッズです。
収納ボックスに持ち込んだ水を入れて、搭乗時にもらったアルコール除菌シートで座席回りをしっかり拭き掃除しました。
搭乗時にもらえるアルコール除菌シートでは、窓ガラスは拭けません。
使った除菌シートはビニール袋に入れて持ち帰ります。この一連の流れが、最近のルーティーンとなりました。
ハンドジェルやハンドクリームも必須アイテムとなりました。できるだけ、保湿効果のあるものを選んでいます。
機内エンターテインメント
機内誌と機内販売の雑誌(国内線用)、そして映画の冊子がシートポケットに入っていました(現在は違います)。
2021年1月~、映画などのコンテンツは、普通の国内線と同様のサービスに変わっていました。ゲームも利用できます。
ただし、無料Wifiはありません。
2021年4月に乗ったとき、無料Wifiが使えるようになった旨のアナウンスがありました。
離陸してベルトサイン消灯後に使えるようになりました。ただし、最初は全く繋がりませんでした。
到着前に繋げたところ、このときはサクサク利用できました。あまり期待しない方がいいですね。
なお、着陸の5分くらい前には、元のスイッチが切られてしまったようで、Wi-Fiマークが表示されなくなりました。
ヘッドフォンは、こちらのタイプです。
ちなみに、コントローラーの上にあるスイッチは、スポットライト用です。夜間の機内で、読書などをするときに役立ちます。
機内エンターテインメントは、MAGICⅥ (マジック・シックス) です。
前方画面かコントローラーのハウスのアイコンをタップすると、エンターテイメントなどが見られる画面が表示されます。
エンターテインメントをタップすると、映画やビデオ番組を見ることができます。
冬場の羽田⇒那覇は、2時間30分以上飛行時間がありますので、ゆっくり映画を楽しむことができました。
意味もなく、テーブルを出してみました。
3月に乗ったとき、さらに国際線気分を味わいたいと思い、お弁当を買って持ち込みました。
ANAのように、JALのビジネスクラスもファーストクラスとして販売すれば、お酒や温かい食事を楽しめるのに・・・残念です。
ちなみに、好きなのは窓側のソロシートですが、通路側の席 ( D / G ) でも、隣席との間には仕切りがあるので、快適に過ごすことができました。
持って行ってよかったもの
現在、JALの国内線・クラスJと普通席では、毛布と枕のサービスがありません(2022年12月現在)。
せっかくのフルフラットシートなので、私は、映画よりもゆっくり寝てみたい派です!
ということで、毛布替わりのショール(こちらはダウンジャケットでも可)と枕を持って行きました。
少し小さめに見えますが、枕代わりにするには、十分な大きさです。また、持ち運びにも便利です。
1回目は枕を持って行っていなかったので、少し寝心地が悪かったのですが、2回目はテンピュール枕のおかげで、熟睡できました。
JALのファーストクラスに搭載されているクッションに似ている気がします。
さらに、以前もらった機内スリッパも持って行きました
これで、国際線気分を高められます(^^)
なお、有線のヘッドフォン(1穴)は、国際線機材では役にたちませんでした。機内は、2穴なのです。
窓からの景色
那覇空港を離陸してすぐ、窓の外を見ると、虹がでていました。上空では丸く見えるのですが、その一部ですね。
そのあと、何もすることがないので、座席をフルフラットにして休みました。爆睡💤
次に気が付いたら、こんな景色が広がっていました。
羽田着陸時は、風向きによって、機首に向かって右側の座席だとディズニーリゾートが見えるときもあります。那覇から羽田まで2時間少し、大満足のフライトとなりました。
B777-200er の体験は2020年のものですが、2023年11月も国際線機材が投入されています。
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2023年11月の国際線気分
ある日、国内線の予約を見ていると、国際線仕様機材の文字が目に入りました。
773とは、B777-300ER を意味し、国際線の長距離路線などに投入されている機材です。ファーストクラスもついています。
この日は、羽田―福岡の路線(JAL307/308)に投入されているようでした。
あまり知られていないようで、直近に見たところ、空席もありました。
上の写真は国際線で乗った時のものですが、この座席が国内線のクラスJ として販売されています。
収納スペースが少ないのが難点ですが、羽田―福岡くらいなら、とくに不便を感じることもないかもしれません。
ちなみに、中央の座席も、しっかりとしたディバイダーがあるので、プライバシーは守られると思います。
ところで、クラスJ がビジネスクラスの座席ということは、ファーストクラスだと・・・。この便(座席)に当たったかはラッキーですね。
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満席とキャンセル待ち
ところで、空席待ちの呼び出しを待っている間に予約画面を見ていると、「キャンセル待ち」となっていたものが「残席1」に変わりました。
これって、今ならアップグレードできる?
そう思って、ラウンジのスタッフの方に尋ねてみました。すると、
『〇〇さまの前にもう一人キャンセル待ちされている方がいらっしゃるので、発券はできないのです。』とのことでした。
つまり、残席が出ても、すでに「空席待ち整理券」を発行している場合は、カウンターで呼び出しを待つしかないそうです。
ただし、アップグレードされる可能性はあるそうです。また、一つ知識がふえました (^^)
さらに、次に見たとき「残席1」だった予約画面が「満席」に変わりました。
「キャンセル待ち」と「満席」の違いって何だろう?
- キャンセル待ち:まだ、全員が搭乗手続きをしておらず、キャンセルが出る確率が比較的高い便に表示される。
- 満席:全員が搭乗手続きをしてしまった場合、もしくは、発行した「空席待ち整理券」の数が手続きをしていない席数と同数に達した場合に表示される。
つまり、「満席」となってしまった場合は、「空席待ち整理券」を発行してもらえません。
航空会社によって違いがあるかもしれませんが、JALでは上のような違いがあるそうです。
今回、申し出た時点では「キャンセル待ち」だったので、「空席待ち整理券」を発行してもらえ、アップグレードが叶いました。
JALのチケットを買うには
旧運賃のときは、JALの国内線航空券は、楽天リーベイツを通すと1~3%の楽天ポイントがもらえます(プロモーション運賃を除く)。
貯めたポイントは、楽天トラベルでホテル予約につかったり、楽天市場などでのお買い物に利用できます。
まだ、楽天リーベイツを始めていらっしゃらない方は、こちらからどうぞ ↓
さいごに
国内線でも国際気分が味わえるB777-200ERは、2023年度上期に退役する予定でしたが、かなり延長されました。
観光目的で国際線に乗れなかったとき、国際線仕様機材に乗ることで、少しですが海外旅行した気分を味わうことができました。B777-200ERは退役してしまいましたが、今となってはいい思い出です。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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