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JALのマイルを使ってクアラルンプール(KUL)線とBKK(バンコク)線の特典航空券を発券しました。JALは特典航空券が取りやすいのですが、同じ区間でも必要マイルは、2,8万~10万とかなり幅があります。
今回は、オタク目線のB787-9搭乗記をお届けいたします。
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B787-9
JALのB787は、B767の後継機として導入された機材で、B787-8とB787-9の2つのタイプが運行しています。B787-9の方が約10m長い機体です。
どちらも国際線に導入されていますが、ビジネスクラスには3種類の座席(JAL SKY SUITE / JAL SKY SUITEⅢ / JAL SHELLFLAT NEO)があります。バンコクやクアラルンプール線のような中距離線には、JAL SKY SUITEか JAL SKY SUITEⅢ の場合が多いです。
JAL SKY SUITE / JAL SKY SUITEⅢ はどちらもフルフラットになるのですが、仕様がかなり異なります。
JAL SKY SUITE
JAL SKY SUITEは長距離線にも導入されていますが、座席回りに小物入れがなく、他の航空会社のビジネスクラスに比べて(個人的に)使い勝手が悪いと感じています(航行中は身の回りにいろいろ置きたいタイプなので)。
2-2-2の配列で、少しずつずれているのでどの席からも通路に直接出られますが、ソロシートになれた今、すぐそばに誰かいるという状態はあまり落ち着きませんでした。贅沢ですね・笑。
座席にはクラス最大級の大型23インチモニターが付いています。
窓側を予約していたのですが、ガラガラだったので、隣が空席のこちらの座席に移動させてもらいました。
中央の2席にはかろうじてそばに小さなテーブルがあり飲み物などは置けますが、離着陸時に小物を収納できる小物入れがありません(ロンドン線で利用しましたが、不便でした)。モニターの前にもテーブルがあるのですが、いかんせん遠くて(手が届く範囲に物を置くタイプの私にとっては)とても使いにくかったです。
クアラルンプール線では、こちらのタイプのビジネスクラスでした。
JAL SKY SUITEⅢ
一方、バンコク線は、こちらの座席でした。
座席にドアは付いていませんが、1-2-1の配列で、JAL SKY SUITEよりはプライバシーがかなり保てます。
小物入れも付いていますので、化粧ポーチなど航行中に必要なものを入れておくこともできます。
ただし、小物入れは小さいので全ては収納できません。
だからなのか、離着陸時の荷物の収納に関してかなりルーズでした。
前回ブリティッシュエアウェイズに乗ったときは(例え小物入れが壊れていても)離着陸時は水のペットボトルやヘッドフォンなどを収納するように言われました。一方、JALでは何も言われることなく、このままで離陸できました。
ただし、同じJAL便でも収納するように言われた時もありましたので、客室乗務員によって小さな荷物の収納に関する運用は変わるようです(いいか悪いかは別として)。
シートベルト
JALのB787のシートベルトは一部が太くなっているタイプでした。
この太くなっている部分にエアバッグが入っています。
JALの中の人に伺ったところ、シートベルトの掃除が一番大変だとか。吐物などが付いたらそれは大変!拭いてきれい(消臭を含め)になればいいのですが、匂いが取れなかった場合はシートベルト自体の交換となります。普通のシートベルトは簡単に取り外しができるのですが、このタイプはエアバックを膨らませるための電線もあるので、再度取り付けるのにかなり手間がかかるそうです。
この話を聞いてから、食事中はシートベルトを汚さないように気を付けるようになりました。
窓の日除け
ところで、B787(B787-8, B787-9ともに)の胴体には、とても強い CFRP (カーボンファイバープラスチック:強化プラスチック)が使われています。胴体が強い分、窓を取り付けるための穴をより大きくしても、安全に関する強度を保つことができるそうです。
なので、B787の窓は、B767 の窓より、1.2倍大きくなっているとか。
飛行機が上空にいる時、機内では与圧システムが働いています。目に見えない力ですが、とても大きい力であるため(その圧力に負けないよう)B787 の窓は三重構造となっています。それぞれ厚さが違う3枚の特殊プラスチック・アクリルが機内と機外(外気)との間にあり、窓の強度は保たれています。
アクリルは、とても軽くて、強くて、透明度が高く、しかも割れにくいという性質を持っています。水族館の巨大水槽にも使われていますね。
窓の日除け
また、B787の窓には、他の機材(飛行機)と違って、あるものがありません。
それは、シェード(窓の日よけ)。
海外旅行が大好き(でも飛行機には全く興味がない)知り合いが、同じB787を保有している ZIPAIRに乗って、『窓の日除けさえない!』と激怒LINEを送ってきました・笑。
大丈夫!仕掛けがあるのです。
B787 の窓には、電気が流れると黒く変化する特殊な材料が使われているのです。
その仕掛けは、先ほどご紹介した3枚のアクリルの間に装備されています。
乗客が窓の下にあるボタンを押すことで、明るさに応じて5段階に調整できます。一番暗い状態は、他の機材の日除けを閉めたときと変わらず、真っ暗になります。硬い日除けを開け閉めする必要がないので、本当に便利です。
さらに、この仕組みは、客室乗務員の作業を軽減してくれる利点もあります。
夜間フライトなどでは、朝日が昇ってくる前に、日除けを閉めるという機内業務があります。そんなとき、休んでいる方を起こさないよう(エコノミークラスでは、手を伸ばしても遠い)日除けを閉めるのが大変でした。今は、棒がありますが、大昔は小さなサービストレイを使って閉めたこともありました。しかし、B878 では、操作パネルで一括操作(暗くしたり、明るくしたり)できるのです。
知らない人は知らないB787の窓のしかけ。乗客も操作できるので、乗られた際には試してみてくださいね。
機内Wifi
なお、JALのB787では、国際線でも機内Wifiが使えます。
原則有料ですが、JMBダイヤモンド会員とJGPは無料で使えるコード(年間40回まで)を申請すればもらうことができます。ただし、1回は3時間までです。
マレーシア航空では誰でも無料(コードなし)だったので、JALも早くそうなって欲しいです。
座席以外の場所
B787-9 の2番ドアの近くには、お手洗いだけでなく、ギャレー(飛行機のキッチン)やバーカウンターがあります。
長距離線では足を延ばしたり、飲み物を自由に取っていける場所です。小さいですがドアには窓が付いていますので、中央や通路側の席になった場合、こちらから外の景色を見ることができます。ロンドン線ではオーロラを見ることができました。
しかし、(この時だけかもしれませんが)バンコク線では、1番前の座席の前がバーカウンターになっていました。
最近大きな揺れで旅客が大怪我を負われたニュースを見ますが、この路線も決してスムーズな時ばかりでもありません。別の路線ですが、サービス中にサービスカートが浮く体験をしたことがあります。飛行機の大きな揺れ(急な降下)には、人やサービスカートが浮くだけでなく天井に突き刺さるほどの威力があるのです。
見てみると、不安定な状態でワインボトルが置かれています。元JALの方に尋ねてみましたが「通常こちらをバーカウンターとして使うかは不明」とのことでした。大きく揺れたら、私はこのワインボトルに攻撃されるのか?とちょっと嫌な気持ちになりました。
なお、通常は(とくに長距離線などでは)2番目のドアの近くに飲み物などが置かれます。ここだと、ワインボトルは固定できますし、急な揺れにもすぐ対応でき、旅客にワインボトルが飛んでいく(かもしれない)危険性もありません。
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飲み物サービスの違い
さて、路線による機内サービスのようすを見ていきたいと思います。
クアラルンプール線を利用したときは、旅客の前でシャンパンを注いでくれ、終始とても丁寧なサービスでした。
所作も美しいですね。
シャンパンが少なくなると、お願いしなくてもすぐにお代わりを聞いてくれました。
一方、バンコク線ではすでにグラスに注いだシャンパンが提供されました。
一応泡が出ているのでシャンパンだと分かるのですが。(スケジュール上の)飛行時間がほんの1時間しか変わらないのに、クアラルンプール線とは提供の仕方が違っていました。
これは、便の違いというよりサービス方針の違いなのでしょうかね?
機内食の違い
クアラルンプール線(日本発)とバンコク線(バンコク発)の和食を比べてみましょう。
日本発
目にも美しかった和食の前菜。
一つ一つ丁寧に作られている感じがして、お酒を飲みながら美味しくいただきました。
日系の航空会社ならではの和食といった感じで、温かいお料理も美味しかったです。他の方のブログでも「この和食が美味しかった」と書かれていました。
バンコク発
バンコクでは和食も美味しいので、バンコク発で(初めて)和食を選んでみました。
一見彩も美しいのですが、クアラルンプール線(日本発)のような感動はありませんでした。お酒も温いシャンパンがそのままです。ペットボトルの水はあったので、それで凌ぐことに(お願いすればよかったのですが、なんせバタバタと忙しそうで・・・)。
サービスが良ければもっと美味しく感じたのか、日本発と外地発の違いなのかは分かりませんが、前菜はあまり箸が進みませんでした。
温かいお料理はサーモンの西京焼きとチキン。
こちらは美味しくいただきました。
クアラルンプール線も同様ですが、JALの和食についてくる俵ご飯はフカフカもちもちでとても美味しいです。これとお味噌汁、漬物だけでもほっとする味です。
日本初と外地発の違いはありますが、どちらもANAの和食より美味しく感じました(あくまでも個人の好みですが)。
到着前
クアラルンプール線では、バラエティー豊かな間食がサービスされました。
美しく並べられて、メニューを見なくても注文できます。
ハーゲンダッツとカップ麵をいただきましたが、ハーゲンダッツの硬さもちょうどよく、終始満足度の高いフライトでした。
一方、バンコク線ではハーゲンダッツが配られただけでした(もちろんメニューにはカップ麺などがあります)。『これだけですか?』と聞くと『ほかにもあります』との返答。なんだかな。
しかも、スプーンが刺さらないほど硬いハーゲンダッツ!
硬めのハーゲンダッツは大好きですが、さすがにこれは・・・
せめてもう少し柔らかいものをと伝えると、カップを触るとグニャとなるほど柔らかなものを持ってきました。なので、コーヒーをもらって硬いアイスクリームをとかしながら食べることに。元JALの人にLINE(怒)すると『もしかしたらレンチンしたのかも』と返事がきました。
機内のハーゲンダッツはドライアイスでカチカチの状態で搭載され、サービスの頃を見計らってドライアイスを抜きますが、そのタイミングを逸脱したのでしょう。もしドライアイスを抜き忘れても『すみませんカチカチなので、少しお待ちいただけますか』と表面上だけでも一言あれば笑って済ませられることなのですが。
前回のバンコク線の行きは、プレミアムエコノミーでしたが、帰りもご一緒したいと思ったほど丁寧なサービスでした。しかし、今回のバンコク線は終始ダメダメでした。路線の違いというより、やはり技量の違いなのでしょうか。ビジネスクラスなら、せめて良いほうに統一して欲しいです。
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さいごに
今回は、オタク目線のB787のお話と、最少マイルで発券することができた2つの路線の機内サービスとをご紹介いたしました。好き勝手な搭乗記ですが、座席や食事の感想は個人的な好みが かなり強く 入っていることをお断りいたします。
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