スペインの海辺の町・Getaria (ゲタリア)のお話です。
世界一周とゲタリア
ゲタリアには、世界一周の旅の途中で立ち寄りました。
世界一周といえば、フェルディナンド・マゼラン (Fernão de Magalhães)を思い出していました。マゼラン(1480年-1521年) は、1519年に始まる航海でスペイン船の艦船隊を率いたポルトガルの冒険家です。
しかし、以下のような文を見つけました。
マゼラン自身は航海半ばの1521年に亡くなったものの、彼が率いたスペインの艦隊が1522年に史上初の世界一周を成し遂げた。
マゼランに代わって残りの部下を率いたフアン・セバスティアン・エルカノが、初の世界一周を達成したそうです。
ゲタリアは、そのエルカノの故郷であるため、町の入り口(サンセバスチャンからのバス停のすぐそば)には銅像がありました。
また、バスが到着したこの広場には、ELKANO(エルカノ) という名のミシュラン一つ星のレストランもありました。
このレストランは、魚介の炭火焼がおいしいことで有名なお店です。残念ながら、このときは定休日だったので、またぜひ行きたいと思っています。
余談ですが、このときは、ゲタリアで友人と待ち合わせしていました。
今回連絡手段がない友人 (海外SIMなし) と初めての町で待ち合わせだったのですが、先に着いた友人がバス停で待ってくれていたので、無事出会うことができました。
結構リスキーな計画でしたが、今となっては良い思いです。
ヒラメの炭火焼き
エルカノといえば、ヒラメの炭火焼きが有名です。友人と合流した14時過ぎ、焼き魚の匂いに惹かれて、開いているレストランに入りました。
魚の形をした網で焼く方法が、レストランELIKANO発のゲタリア風炭火焼きだそうです。
スペインも日本と同様に、タコの料理がたくさんあります。
大好きなタコを頂きながら、ヒラメの炭火焼きが出来上がるのを待ちました。
おすすめなのが、スペイン語でRodaballo(ロダバージョ) と呼ばれるダルマガレイです。
炭焼き独特の香ばしさに、ニンニクとオリーブオイルが相まって、新鮮な魚が更に美味しく仕上がっていました。
価格は重さ(網の大きさ?)によって変化します。
シェアする人数に合った大きさの魚を準備してくれるそうなので、一人で来ても大丈夫かもしれません。
アンチョビ作り体験
海辺のの町で気になった MAISOR(マイソール) 。
こちらは、カンタブリア海で釣れる魚で作ったアンチョビなどの缶詰が買えるお店です。
奥の部屋で、アンチョビが作られていました。
一匹ずつ手作業で丁寧にさばき、小さな骨を取り除きながら作っています。
こちらのアンチョビは、スーパーなどで買えるアンチョビに比べると値段は少々高めですが、味はまろやかで、食べやすかったです。
商品の中には、ヴィネガー漬けもあり、味見させてもらいました。
その味はまるでシメサバそのもの! スペイン料理が日本人の口に合うのが分かります。
味見をさせてもらった後は、ゲタリアのアンチョビの歴史のビデオ(英語)を見て、アンチョビ作り体験に入りました。
塩漬けのカタクチイワシの骨を取り、丁寧に開いて水分を取り、一枚一枚びんに外側から詰めていきます。
最後に、オイルを流し込んだら出来上がりです。
2人で1個なのがちょっと残念でしたが、予約をしてくれた友人に、お礼として差し上げました^^
お店には、アンチョビの他、ワインや缶詰、魚介ソースなどがあって、どれもお土産に喜ばれそうです。
冷蔵のアンチョビは日持ちしないそうので、缶詰・瓶詰の食材をたくさん買いました。
チャコリ
ゲタリア行きを決めたのは、スペインのお酒「チャコリ」を作っている場所を見たかったからです。
チャコリ(バスク語: Txakoli/スペイン語:Chacolí) とは、微発砲の辛口ワインです。
アルコール度数が低く(8から11.5%)、ポルトガルの Viho Verde(ビーニョヴェルデ:緑のワイン) に似ています。
ブドウ品種はバスク原産の2品種のみで、白ブドウはオンダリビ・スリ、黒ブドウ品種はオンダリビ・ベルツァです。
スペインBAR(バル)で頼むと、グラスに高いところから注いでくれるパフォーマンスが見られます。
食前酒として、ピンチョス(小皿料理)と一緒にいただくことが多い飲物です。
以前は長距離輸送に適さず、ほとんどが地元バスク地方で消費されていましたが、最近は日本でも飲めるようです。
ワイナリー
ゲタリアの町中から坂道を上りたどり着いた家族経営のワイナリーへ行ってみました。要予約で、このときは2人だけのツアーでした。
建物の裏には、ワイン畑が広がっています。
建物の中に入り、名前を告げ、ツアー開始です。
友人が、樽の中のぶどうジュースが発酵してパチパチ・ポンポン言っているのを聞いています。
まだ発酵途中のものを飲ませてもらいました。色が濃いちょっと酸っぱいジュースでした。チャコリは、半年寝かせて一年以内に飲み切るそうです。
ワイナリーを見学したあとは、お楽しみの試飲です。ここでは、もう一組日本からのご夫婦がいらっしゃいました。
まずは、歴史やブドウの説明を受けながら乾杯
友人のリクエストで、少し高めからチャコリを注いでくれました。
BARなどで見られるこのパフォーマンス、ワイナリーではやらないこともあるそうです。
退職したらスペインともっと深くかかわっていきたいと思っている友人と真剣に商談中(笑)です。
私は、そのお話を聞きながら美味しくいただきました。
こちらは、ワイナリーだけでなく、ホテルも経営しているようです。
公式HP >>> aintza
ゲタリアでのお買物
チャコリを買って、ホテルに帰る途中、フレンチバスクの商品を取り扱っているお店を見つけました。
小さなリモアで旅している私は、もうこれ以上荷物を入れるスペースがないのですが・・・
友人と色違いでジャケット、そしてワンピースも買ってしまいました。
普段の生活でモノを減らそうと努力しているのですが、旅先で素敵なものに出合うとつい欲しくなってしまいます( ̄^ ̄)ゞ
ゲタリアのホテル
ゲタリアでは、サイアス ゲタリア オテラ(Saiaz Getaria Hotela)に泊まりました。
ここは、15世紀のゴシック様式の建物を利用したホテルです。とっても趣があるホテルなので、残りの時間はホテルでゆっくりすることにしました。
友人が雑誌に載っていたお部屋の写真に一目ぼれして、Booking.comで予約してくれました。
あいにくの曇り空だったのですが、それでも素敵な景色を見ることができました。
ホテルの客室には、Wi-Fiインターネット回線、ミニバー、テレビ、エアコンが備わっています。
館内は歴史的な雰囲気がありますが、モダンな設備を兼ね備えているので、快適に過ごせました。
朝食
素朴な朝食でしたが、バスクらしいラインナップです。ヨーグルトにフルーツを入れたら、盛りすぎてしまいました(笑)。
アクセス
ゲタリアは、周辺のビルバオやサンセバスチャンからバスで簡単にアクセスできます。
海岸線をバスで30~40分ほどで、海辺の小さな町、ゲタリアに到着します。
路線バス
サンセバスチャン市内からは UK9や UK10、 UK11のバスで乗り換えなしに来ることができます。
バスは、Renfe(スペイン国鉄)の駅近くにある長距離バスターミナルではなく、少し離れた路線バスの停留所から乗ります(2019年現在)。
サンセバスチャンの町中ではバスの系統によって停留所が変わるので、ゲタリア方面(終点はスマイヤ)へ行くバスの停留所を見つけるのが、とても難しかったです。
Renfeのサンセバスチャン駅近くのバス停を探したのですが、なかなか見つかりませんでした。
結局、サンセバスチャン駅の近くにある観光案内所に戻って尋ねました。この方法が一番確実かもしれません。
バス停に行けば系統の番号が書かれているので間違うことはありません。念のため、乗るときに「ゲタリア行き?」と聞いて確認してから乗りました。これで安心です^^
さいごに
ゲタリアのサンセバスチャン行きのバス停そばの坂を上ると、バレンシアガの美術館があります。今回閉まっていて中を見ることができなかったので、こちらも次回の楽しみにしたいと思います。
美味しい炭火焼きのヒラメを食べて、アンチョビを作りを体験し、ワイナリーでまったり・・・。友人とお揃いの洋服を買って、1泊2日のゲタリアの旅を堪能できました。次に行けるのはいつかしら?
最後までご覧いただきありがとうございます。