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今回の旅の目的は、ドロミテの山々、その自然を体験すること。現地ツアーに参加して、ただただ目に入ってくる自然を楽しみました。その思い出をまとめてみました。
※リンク切れを修正しました。記事の情報は、2019年のものです。
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ドロミテとは
2009年に世界自然遺産に登録されたドロミテ(伊語: Dolomiti:ドロミーティ)は、オーストリアとの国境近くに広がる北イタリアの山塊で、東アルプス山脈の 一部でもあるそうです。
ドロミテという名前は、18世紀に炭酸マグネシウムの含有量が高い石灰岩系の鉱物をこの地で発見したフランスの地質学者ドロミューに由来しています。その鉱物はドロマイトと名付けられ、山塊はドロミテと呼ばれるようになりました。
14万ヘクタールの山岳地には、最高峰のマルモラーダ山(Marmolada/標高3,342m) をはじめ、3,000m を超える山が18峰あります。
ドロミテ観光の東の玄関口は、周囲を世界遺産の山塊に囲まれた コルティナ・ダンペッツォ。ここは、2026年の冬季オリンピックの開催地に選ばれた場所です。この コルティナ・ダンペッツォから、西の観光拠点 ボルツァーノ へ向かうドロミテ街道が人気です。
今回のツアーで周るのは、 ボルツァーノ から コルティナ・ダンペッツォ 近くまで。残念ながら、コルティナ・ダンペッツォ には行きませんが、普通はバスやケーブルカーを乗り継いで行くことろを1日でいろいろ周ることができるので、チロル初心者にはピッタリのツアーでした。
ツアーは多言語です。
多言語での説明は、聞こえてきて理解できる言語や単語に耳を傾けるのがコツです。今回のツアーでは、説明の割合が「イタリア語」:「ドイツ語」:「英語」が4:4:2のような感じでした。なので、途中で「英語」の説明はなくなってしまいました(笑)。
空からの景色
話はそれますが、ミラノからアブダビのフライトでは、 前回行ったコモ湖 からボルツァ-ノへの経由地ヴェラーノ上空を通りました。画面では切れてしまいましたが、赤く円で囲んだ部分のさらに北が ボルツァ-ノ です。
写真のずーっと上の方にボルツァ-ノやドライブした山々があるのですが、飛行機から確認するのは難しいですね。
天気予報
出発前に "www.yr.no" でチェックしたボルツァ-ノの天気予報は、こんな感じでした。
結果どうだったかというと、夜中に雷がなり朝8時ごろまで小雨が降っていましたが、日中は晴れていました。
今回、一番当たっていたのはこちらの天気予報サイトです。キルギスの観光案内所でも勧められたので山の天気を見るのに良いようです。
ドロミテ周遊ツアー
朝8時半ごろ、雨もやんできました。よかった(^^)
観光案内所までは、広場から一本道でした。前日、場所の確認がてら行ってみて、料金の25ユーロ (現金かデビットカードのみ)を払い込みました。当日、受付でバス乗り場を聞くと、「道路の向こう側に小型のバスがいるので、それに乗ってください」と言われました。
9時15分スタートのツアーで、出発5分間に行ったときは、バスには既にたくさんの人が…。ちょうど一人旅のイタリア人女性の隣が空いていたので、隣に座らせてもらいました。
時間通りに出発したバスは山道を登っていきます。ツアーガイドさんはイタリア語を母国語とされ、ドライバーさんはドイツ語を母国語とされる方でした。
私は山道に酔いやすいのですが、周りの景色が素晴らしいのと安全運転のおかげで、酔わずにすみました。よかった(^^)
カティナッチョ
1時間ほど山道を走って、最初、カティナッチョ(Catinaccio ) に到着しました。ドイツ語では、ローゼンガルテン(Rosengarten) と言います。この山塊が見られるティレス村は、ドロミテ山塊の西側です。
逆行なので写真が上手く撮れませんでしたが、山塊は白いカーテンのように見えました。この辺りは、私が滞在しているボルツァ-ノと、隣のトレントという町にまたがっています。最高峰は3,004mの カティナッチョ・ダンテルモイア (独語:ケッセルコーゲル)。
こには、路線バスでも来られるようで、小さなホテルもいつくかありました。次は、山塊を別の角度から眺められる場所へ移動します。
お天気は徐々に良くなってきたのですが、頂上に雲がかかっています。
山の花は好きなのですが、名前にはあまり詳しくありません。この花は何でしょうか?ちょうど満開で、レンゲのような甘い香りが漂っていました。
20分くらい自由行動で辺りを散策していました。すると、山にかかっていた雲も取れ、山塊がきれいに見られるようになってきました。
ここには、185番のバスに乗って来ることができるようです。
カレッツァ湖
続いて、カレッツァ湖。標高1,520mにある針葉樹の森に囲まれた小さな湖です。
正面に見えるのは、ラテマール山です。
この辺りには雨は降らなかったようで、湖の底が見えるくらい水が減っていました。でも、却ってラッキーだそうです!なぜなら、湖の底にいる伝説の人魚が表れているからだそうです。
しかし、説明を受けましたが分かりません・・・。
アップにしてみましたが、やっぱり私は人魚を見つけられず・・・。でも山と空が写り込んで、とてもきれいでした。
湖の周囲には遊歩道もあるので、湖を見ながら散策することもできます。
湖の周りはきれいに整備されていて、食事をする場所もありました。もし個人で来るなら、ボルツァ-ノのバスターミナルから180番のバスに乗ればノーヴァ・レヴァンテなどを経由して、50分くらいで来ることができます。
途中かわいい村を通りました。
こういうホテルに泊まってゆっくりするのもいいですね。
パッソ・ポルドイ
午前中の最後は、2,239mのパッソ・ポルドイ(Pass Pordoi)。ドロミテ街道のほぼ中間に位置しており、最も標高の高い峠です。目の前には、サッソ・ポルドイ(2950m)という山塊がせまっていました。
ちょっと見にくいのですが、日の丸も掲げられていました!
この峠はサイクリングのメッカだそうで、自転車の模型も飾られていて、多くの人が坂道を自転車で上って来ていました。すごい!
ここには、セッラ山群の頂の一つで、360度見渡せるサス・ポルドイ(Sass Pordoi:ボルドイテラスの意味)があります。眼下に広がるのはファッサ渓谷です。ここの目玉は、360度見渡せる景色です。壮観!
ハイキング
ここへ来るハイキングコースがいくつもあり、比較的容易で人気のあるには、カナツェイから登るコースだそうです。
ハイキングコース
- カナツェイ(1460m)から「テレキャビン(ゴンドラのような乗り物)」でペコル(1926m)へ、更に「フニヴィア(ロープウェイのような乗り物)」でコル・デイ・ロッシ(2383m)へ登る。
- ベルヴェデーレからはパッソ・ポルドイへのコース標識601に従う。パッソ・ポルドイ(2239m)まで徒歩一時間ほどで到着。
*ゴンドラとロープウェイの定義は知りませんが、ここでは、大きいモノをゴンドラとしました。
ボルドイ峠 からサス・ポルドイ までかかっている「フニヴィア」。片道10分で到達できるそうです。
ドロミテにはこのような「フニヴィア」が数多くあり、標高差の大きい場所を一気に駆け上がれることも観光客を魅了する一つなのでしょうね。でも、これ以上開発が進まないよう、ホテルやロープウェイの新規建設は中止されていると、ガイドさんが教えてくれました。
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ランチ
サス・ポルドイ では、45分ほど自由時間となりました。私は、ガイドさんについてレストランへ。たっぷりのミネストローネスープにスプーンのように突き刺さっているのは(笑)、フランクフルトソーセージです。
食べ過ぎると山道の移動で酔ってしまいそうなので、少しお腹を満たすだけにしました。素朴な味で美味しかったです。会計は、自己申告!レジで何を食べたかを伝えて支払います。お水とスープで10ユーロ(約1,180円) でした。
エーデルワイス
山で見つけることはできませんでしたが、昼食をとったレストランの前には、エーデルワイスが咲いていました。ツアーの大半は車移動なので、山歩きはあまりできませんが、きれいな景色を堪能することができました。
パッソ・セッラ
午後も、バスに乗っていろいろ回ります。上の地図の赤く丸を付けたところまで来ました。地図では、Passo Sella(イタリア語)と、Sella joch(ドイツ語) で書かれています。
パッソ・セッラ(2,244m)は、セッラ峠です。
お土産物屋さんの背後に聳え立つサッソ・ルンゴ。ちなみに、サッソ(sasso)とはイタリア語で「石」という意味だそうです。
ちょっとお天気が崩れてきました。風もかなり吹いていて寒かったです。
眼下には、緑の絨毯やシウジ高原が見えていました。
「パッソ」と「ヨッホ」
ここでちょっと言葉の説明です。ドロミテではイタリア語とドイツ語の2つの言語が使われています。なので、地名など2か国語で表記されていました。英語はないのです。
Passo(パッソ)
「パッソ」とはイタリア語で、ステップ、歩み、足取り、などの意味があるそうです。TOYOTAのコンパクトカーの名前にもなっていますね。登山用語を説明するサイトで、パッソ・セッラは「セッラ峠」と書かれていました。
joch(ヨッホ)
ドイツ語では「ヨッホ」。スイスのユングフラウヨッホで聞いたことがあります。ネットで調べたら、鞍部(あんぶ)という意味が出てきました。
厳密に言うと、峠と鞍部は少し意味が異なるようです。
実はこの二つの言葉は厳密には異なって用いられます。 「峠」は稜線の側面の片方から反対側に乗り越えるように道がつけられているのに対して、 「鞍部」は稜線をつたって歩くようになっていて、越えることはできません。https://chouseisan.com/l/post-19291/
ここには乗り越えられる道があるので「峠」なのでしょうね。いろいろ調べていると面白かったです。またここには、走って乗る小さなリフトがあるです。
サンタ・クリスティーナ(車窓から)
途中、面白い看板を見つけました。一路、ドロミテの一番人気のリゾート地 ヴァルガルデナへ。
途中、サンタ・クリスティーナ(s-cristina) の村を通っていきます。この村は、サッソルンゴのふもとにある「The sun-kissed village」と言われている場所です。
『お天気が心配だったけど晴れてよかった』とガイドさんに話すと『大丈夫だよ!イタリア側は太陽に恵まれているからね。だから人が来るんだよ』と言われました。
バスの中からの観光だったので上手く写真が撮れませんでした。なので、サンタ・クリスティーナのサイトから写真をお借りしました。
ここは、日本からのツアーだと必ず訪れる場所だそうで、「明日もあさっても日本人を案内するよ」とガイドさんが教えてくれました。
「オルティゼイ」「セルヴァ・ディ・ガルデナ」「サンタ・クリスティーナ」の3つの町が並ぶガルデナ渓谷は機動力抜群なスキーリゾートでもあるそうです。冬景色も素敵です。
オルティゼイ
オルティゼイ(Ortisei) は、 ヴァル・カルデナにある町です。ここからドロミテの名所へのバスが出発するため、ハイキングの本拠地としても人気だそうです。イタリアというより、ドイツの田舎町のようでした。
バスターミナルのそばには、ガルデーナ渓谷博物館がありました。ピノキオの木製の人形や、化石、最古の魚が展示されているそうです。面白そう。
博物館のすぐそばのエスカレーターで高台へ。
いろいろ説明を受けましたが、ほとんど忘れてしまいました(笑)。
なんせ、この辺りになると、英語での説明はほとんどなく(もちろん尋ねれば答えてくれますが)、イタリア語とドイツ語の知っている単語を繋ぎ合わせての想像なので、なんとなく分かった感じだったのです。でも、3か国語での説明はとても大変そうでした。
歩いて町を巡りました。木彫りの博物館(入場料無料) を見学してトイレ休憩です。同じツアーだった男性が木彫りの犬の後方から覗いています・笑。
町にはイタリアらしく公共の水飲み場がありました。皆さん水を汲んでいたので、私も真似して、保冷容器に入れて持ち帰り(^^) 冷たくてとても美味しい水でした!
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最後に
今回は、現地のツアーに参加しました(詳細は2019年のものです)。
- 出発時間 : 9時15分(17時頃解散)
- 参加費 : 大人25ユーロ、6〜14歳の子供15ユーロ
- 集合場所:ツーリストオフィス(広場から徒歩10分)
- 言語:ドイツ語・イタリア語・英語
- 予約: 前日(木曜日) の18時まで
私は、ツーリストオフィスのアドレスにメールで予約しました。当日連絡のとれる電話番号を尋ねられますが、宿泊するホテルの電話番号を伝えればOKでした(現地で使える電話番号がなかったので)。普通にドロミテツアーに入ると1万円以上するので、3000円位でいろいろ見られるのはとてもお得でした。
最後までご覧いただきありがとうございます。