ディズニーでの幸せな時間とは真逆の不幸に見舞われました。今回は、そんなお話しです。
JAL国内線の機内で、他の人の荷物が落ちてきて、座っていた私の座席の背もたれと頭に当たり、衝撃を受けました。
しかし、旅客自身による収納中のアクシデントなので、旅客同士のトラブルとされ、航空会社には責任はないようです。
機内で他旅客の手荷物落下が原因でケガをしたらどのようになるのかを、実体験に基づいてご紹介いたします。
スポンサーリンク
状況
満席近いJAL国内線。私の座席は、普通席の通路側でした。
搭乗もほぼ終わり頃、いきなり、座っていた座席の背もたれ(首のあたり)に衝撃が走り、頭に硬いものが当たりました。
頭に当たった部分はそんなに深刻ではなかったのです(たんこぶ程度)が、背もたれの衝撃がひどく、後ろから追突された交通事故のようなイメージです。
最初何が起きたのか分かりませんでしたが、通路には、小型のスーツケースが転がっていました。どうやら、上の棚にスーツケースを入れようとした旅客が、誤って落としたようです。
しばらくの間、辺りがザワザワしました。
私は、衝撃を受けた首のあたりが痛くなりました。少し経ってから客室乗務員がやってきたので、首の痛みを訴えたところ、信じられない言葉が返ってきました。
『お客様同士のトラブルなので、お客様同士の話し合いになります。』
『大丈夫ですか?』の一言もなく、開口一番に出た言葉に、違う意味で衝撃を受けました。頭はボーっとして、脳震盪を起こした感じです。
しばらくして、地上係員が来て、矢継ぎ早に『診療所に行きますか?降りますか?』と、言ってきました。同時期に、客室責任者の『ただいま出発準備に時間を要しております。出発が遅れ、申し訳ございません』と、アナウンスが入りました。
悲しいかな、頭がクラクラしていても、機内アナウンスは長年の習性で頭に入ってきます。明らかに、出発を遅らせているのは、荷物を落とした人ではなく、私への対応に時間を要しているのです。
頭を打っている状態で歩くのは怖かったので(次の便に乗れるか保証はありませんし)、安静にして出発することにしました。
離陸後
離陸後、コンパートメント責任者が、ケアに当たってくれました。しかしながら、一番欲しかった湿布薬はJALの国内線には搭載されておらず、保冷剤を当てる処置のみでした。
頭の後ろ側にコブができていたので、とりあえず冷やしました。処置として提案されたのは、冷却剤のみで、必要なことは自分で(ボーっとした頭で)考え、頼まないといけません。
冷却剤が効いたのか、30分ほど充てていると、ボーっとした感じは少なくなりました。しかし、首と頭が心配だったので、枕をもらって固定したいと思いました。
JALの国内線では、普通席とクラスJ では、枕や毛布の搭載はありません。しかし、ファーストクラスには枕の搭載があるのを知っていました。幸い、ファーストクラスがある便だったので、その枕が余っていたら借りたいと思いました。しかし、呼び出しボタンを押しても誰も来ません。なので、自分で呼び出しボタンを消して我慢しました。
飲み物サービス開始
離陸後、飲み物サービスが始まり、後ろの人がテーブルを出すのにドンドンし始めました。
再び呼び出しボタンを押したところ、かなり経ってからコンパートメント責任者がやってきて『冷却剤の交換』を申し出ました。交換の前に首を固定するための枕が欲しいことと、『首や頭に響くので、後ろの人に静かにしてもらうようお願いしてもらえませんか』と頼みました。
『先に冷却材を』というので、先に枕をお願いしました。冷却剤に関しては、あまり深く考えず、変えてもらうことにしました。しかし、これが、更なる体調不良の原因になるとは・・・。
結果、1時間半ほど冷却剤を当てたまま安静(枕で頭を固定)にしていましたが、今度は、肩と背中がカチカチになって痛くなってきました。どうやら、体が冷えきってしまったようです。それまでは、コンパートメント責任者を信じて(ファーストエイドの知識はあるでしょうから)言われるままに冷やしていましたが、このままではいけないと思い、冷却剤を外して安静にしていました。
冷静に考えれば、長時間(2時間近く)同じ部位(しかも首)を冷やすことがよくないと分かりますが、このときはそう考える余裕もありませんでした。
着陸1時間前
到着1時間前、冷却材は外して、枕で首を固定して安静にしていました。
コンパートメント責任者は、再度『冷却剤は変えなくていいですか』と言ってきました。(冷えからか?)気分も悪くなり始めましたので、『もうやめて下さい』とお願いしました。何故やめて欲しいのか理由を話して説明すればよかったのですが、そういった余裕はありませんでした。とにかく寒くて。温かい飲み物でももらえばよかったのかもしれません。
そういえば、2時間以上、何も飲んでいない。
早く目的地に到着して欲しい!とにかく降りて、「体を温めたい」「湿布薬を貼りたい」という思いしかなく、喋るのも億劫になっていた私に、コンパートメント責任者は『冷却剤はもう要らないのですか』と執拗に聞いてきます。症状を確認するでもなく、なぜ冷やすことだけに固執するのか?
体調も悪いなか、痛みや腹立ちもあり、『コメントカードをください』と言うと、『保冷剤は要らないのですか』と繰り返します。『保冷剤』と『コメントカード』の言い合いのようになりました。
最終的に、コンパートメント責任者からは『これで処置を終わらせていただきますが、よろしいですか』と、周囲に聞こえるような大声で言われました。なにかトラブルがあったとき「私はきちんとしていますよ。断ったのはあなたですよ」と周囲に知らせる意味合いがあるのでしょうか。「処置」といっても、保冷剤をもらって体を冷やしただけです。ドクターコールをしてもらったわけでもありません。
私自身、首には違和感があるし、頭に何かがぶつかっているし、痛みと不安が平常心ではなかったと思います。なので、丁寧に対応できなかったかもしれませんが・・・
私は、何か悪いことをしたのでしょうか?
到着30分前
上の棚に小さなトートバックを1つ入れてあったことを思いだしました。到着後、一斉に旅客が立ち上がった後に荷物を取り出すのは難しいと考え、取り出しておくことにしました。
呼び出しボタンを押しても来てもらえないと思ったので、自分で首をかばいながら行いました。その様子を客室乗務員は遠くから見ていましたが、もちろん手伝ってはくれません。
あとは、自分で荷物を前の座席の下に入れて、着陸を待つばかりです。
客室責任者がやって来て、『体調はいかがでしょうか』とか、どういった状況で起こったことなのかを尋ねられることは、一切ありませんでした。
到着
到着時の衝撃は、痛めたかもしれない首にきます。なので、安全姿勢を取りました。安全姿勢とは衝撃防止姿勢とも言われ、着陸の際に、手足で体を固定すると同時に体(特に腹筋)に力を入れることです。
安全姿勢で、着陸の衝撃をなんとかクリアできました。あとは、湿布薬を求めて、降機するだけです。
降機を待ちながら通路に立っていると、客室乗務員から、いきなり『アテンドします』と声をかけられました。もちろん、体調を気遣う言葉はありません。飛行機を降りる際に荷物を持ってくれるでもなし、何のアテンドかは不明でしたが、後ろに客室乗務員がついてきました。
降機時、客室責任者(らしき白ジャケットの人)に言われたのは、笑顔で『ご搭乗ありがとうございました』でした。『体調は大丈夫ですか?』ではなく。
私は、「ケガをした人」と認識されていないようでした。
足早に空港を出ようとすると、地上係員が追いかけてきました。どうやら、「アテンド」とは、地上係員への引継ぎだったようです。私は、体調が悪い(一刻も早く湿布薬が欲しい)中、状況を話さなくてはならなくなりました。しかし、診療所に連れて行ってくれるでもなく、一番欲しかった湿布薬を用意してくれるわけでもありませんでした。『お大事になさってください。』と見送られ終了です。
結局、だれが荷物を落としたのかも分からず、自分で湿布薬を買って、自費で治療することになりました。
次の日のアクシデント
次の日、再び移動のために飛行機に乗りました。
首と腰に違和感がありましたので、湿布薬を貼って搭乗しました。
さらに、信じられないことが起こったのです。
客室乗務員が、よりにもよって、湿布薬を貼っている側の腕にぶつかってきたのです。
私は座って休んでいましたので、またもや後ろから不意打ちをくらった感じで、反対側の腰がピキーとなりました。怖いです、このピキー感。
前日に「機内で落下荷物によりケガをした旅客」との連絡は入っていないようでした。ぶつかってきた客室乗務員は『あっ。(ぶつかって)すみません』と軽いノリでした。
普段なら何ともない状況ではありましたが、首に違和感がある状態です。
その日は乗り継ぎがあったので、地上スタッフに申し出ようと思いましたが、飛行機が大幅に遅れていたので、ゲート付近には(遅延対処にあたっていたのか?)地上スタッフの姿はありませんでした。
飛行機が大幅に遅れて到着、そして乗り継ぎもあったので、診療所を探して行く時間もありません。
ラウンジならスタッフはいる!
ラウンジに行って状況を話しました。
今度は客室乗務員によるものなので、何かしてもらえるかもしれないと思ったのですが、最終的に持ってきたのは「熱冷ましのシート」でした。腰が痛いと申し出ている人に何故「熱冷ましのシート」を用意しようとするのか?意味が分かりませんでした。
ただ、『車いすは用意します』とは言われました。その時は(腰を庇いながら)歩けましたので、お断りしました。私は車いすより湿布薬が欲しい・・・。
乗り継いだ先の最終目的地では、『使用するかどうかに関わらず、車いすを用意できます』ということでしたので、とりあえず、到着地では車いすを用意してもらうことにしました。症状は、少し長い時間座っていて立つときに激痛が走ります。しかし、立つことができたなら歩けるといった感じでした。
結局、最終目的地ではなんとか自力で立つことができたので、降機後、地上係員に自分で『車いすは不要です』と伝えました。
客室乗務員からは、どのドアから降りれば車いすがあるといったアプローチはなく、自分で探して車いすまで行かなければなりませんでした。
その後、長時間座っていると腰が痛くなるという症状に悩まされています。
今回役立ったもの
他の旅客が落とした荷物に当たって体に不調をきたしても、頭がボーっとしていても、自分で何をしないといけないのか考えて申し出なくてはなりません。さらに、そういった状態の旅客に客室乗務員がぶつかってきても、JALは必要と思われる処置(もしくは処置へのアクセス)を提供してくれません。発生時に、『飛行機を降りますか』とは言われましたが。
そんななか、役に立ったのが以下です。
Seat Alerts
Seat Alerts は、(何回かご紹介していますが)空席を確認する無料アプリです。
落下手荷物事件の翌日に乗った便は9割がたの搭乗率でした。さらに、乗り継いだ便はほぼ満席に近い状況でした。
このような状況では、JMBダイヤモンド会員の隣席ブロックもありません。
しかし、アップグレードをされる方もおり、普通席なら直前に空席が出る場合もあります。なので、根気強く見ていました。
すると、21H、そして24D に2席並びでブロック(予約・移動できないように制限をかけること)されている席を見つけました。
理由を話し、このブロックされている席に移動を申し出たところ、移動することができました。
症状は、座っていて、少し動くと激痛が走ることがありました。そんなとき、隣席が空席だと、隣の人を気にせず自由に体を動かすことができます。
腰が痛くなったあと2回ほど飛行機に乗りましたが、2回とも直前に空席が発生し、搭乗が始まっていても座席移動は可能でした。
追記
那覇空港では親身になってくれ、親切に対応してくれました。
しかしながら、羽田空港では、門前払いといった感じでした。荷物落下+乗務員にぶつかられた、と話すと、渋々対応してくれました。空港によって、対応は異なるようです。
Seat Alerts については、こちらもどうぞ。
-
無料アプリ「Seat Alerts」の使い方 ~アプリが使えなくなったら!?~
チケットを購入しなくても事前に空席が分かるアプリ「Seat Alerts」を使って、アップグレードできたようすをご紹介しています。
続きを見る
腰当てクッション
次は、テンピュールの腰当てクッションです。
長距離に移動(特にバスなど)で大活躍のクッションでしたが、今回は、痛めた腰を守ってくれました。腰に当てていると、2時間以上座っていても大丈夫でした。
コンパクトで軽いので持ち運びにも便利です。
チェックイン
3つめは、荷物を貨物室へ預けることです。
機内では、一番前の座席に座ったとき、荷物は足元に置けず、上の棚に収納しなくてはなりません。
しかし、腰が痛い状態では、荷物の上げ下げはつらいです。機内で見ていると、客室乗務員は上の棚に荷物を上げるのは手伝っても、下ろすのは手伝っていませんでした(周辺のお客さんが手伝ってあげていました)。
なので、貨物室へ荷物を預けようと思いました。
しかし、このときの手荷物は、上部が空いたままのトートバックです。
こんなバッグを預けることができるのか?
ファーストクラスのカウンターで状況を話して尋ねたところ、上の写真のようなケース(オリコン)を提案されました。
オリコンに荷物を入れ、動かないように固定すれば、トートバックやエコバッグのような(上が開いている)ものでも預かってもらうことは可能です。
なお、このとき対応してくれた那覇空港の地上係員の方だけが『体調は大丈夫ですか?車いすは用意しましょうか?』と親身になってくれました。こういった言葉がけができるのは、教えられていることではなく、人間性のようです。
ちなみに、手荷物落下した機内では、『冷却剤を変えましょうか』とは言われましたが、体を気遣う言葉は一切ありませんでした。
追記
ところで、この件に関して、心温まるメッセージをいただきました。
メッセージを下さった方は、BAエグゼクティブクラブ・ゴールドのステイタス(=JMBダイヤモンド)をお持ちで、よくオリコンを利用されているそうです。
体を気遣って頂いただけではなく、直近1年で利用された細かな情報もいただきました。掲載を快諾していただきましたので、追記致します。
以下、詳細です。
利用クラス
ファースト(ワースト)クラス、もしくはクラスJ
利用空港と箇所
・羽田空港ファーストクラスカウンター(北と南の両方)
・福岡空港ファーストクラスカウンター(2F)
・那覇空港
・伊丹空港
・小松空港
・秋田空港
・山形空港
・中部空港
・宇部空港
・石垣空港
青色のオリコンはサイズが2つあり、さらに、マジックテープ付きで蓋が出来るグレー色の箱(上記写真)もあるそうです。ただし、中はあまりきれいでないので、おもてなし袋(不織布の袋)に入れて収納するといいようです。
また、在庫の関係で青色のオリコンしか利用できない場合も、受託手荷物(私物)を「おもてなし袋」に入れて、オリコンを利用するといった方法もあったようです。
私は、地上係員に『(青いオリコンが)あれば利用できます』と言われたのですが、他の方法もあったかもしれません。その方は、直近2年間でオリコンが利用出来なかった事はなかったそうです。JAL側のスタッフでも知らないことがあり、同時に知識不足が多いと感じているので、体験されている方を信じます!
なお、利用するクラスやステイタスによって、オリコンが使えるかどうか不明でした。那覇空港では、在庫があれば大丈夫という回答をいただいたのですが、羽田空港は『分からない』ということでした。空港によって、運用が違うのかもしれません。
情報や写真を送ってくださり、本当にありがとうございました。
今回の体験で得た教訓
今回の体験で分かったことは、以下の6点です。
1.機内で他の旅客が落とした荷物に当たった場合、責任は荷物の持ち主であり、JALには責任がない。
2.その後、痛めている箇所に客室乗務員がぶつかって悪化させても、JALはなにもしてくれない。
3.申し出ることにより、車いすは用意してもらえるが、到着後は自分で探して利用する(使わなくても大丈夫)。
4.Seat Alerts を使って空席を探す。理由を話すと直前(搭乗開始後)でも座席移動対応してくれる。
5. 情報は引き継がれないので、毎回、JALのスタッフに腰を痛めていることを言わなければならない。
6.トートバックの口が空いたカバンでも、貨物室へ預けることができる。
ところで、もうひとつ方法があったのを思い出しました。
警察を呼んでもらう
事故発生時には怪我の状態だけが心配で不安になり、頭がまわりませんでした。しかし、後々考えると、機内でケガをした場合、降機時に空港警察を呼んでもらうという手もあると思いました。
機内での旅客トラブルの際に警察を呼ぶことはありましたし(経験上、けっこう簡単です)、トラブルの際には、第三者に間に入ってもらった方がいい場合もあると思います。その第三者がJALだと思ったのですが、そうではありませんでしたので。
ただし、警察に間に入ってもらうということは、被害届を出すことになります。なので、時間がかなりかかります。乗り継ぎの場合は、(最悪)飛行機に乗れない場合もあるようです。
JALからの返答
ところで、客室乗務員がぶつかってきて腰が痛くなった後、JALの「JALのサービスに関するご意見・ご要望」にメールを送りました。
送ったメールの内容は、①上記で示した機内・機外での一連の流れ、②客室乗務員がぶつかって症状が悪化したこと、③機内での処置(長時間の保冷剤)は正しいものだったのか、です。
以下、そのメールに対する返信(原文)です(一部伏字)。
はじめに、先般はほかのお客さまが共用収納棚へお手荷物を入れようとなさった際に、誤って○○様の後頭部にお荷物を当てられ、お怪我をされたにもかかわらず、その後の客室乗務員の応対が至らず、また、JL○○○便では、体調のすぐれない○○様に乗務員が接触したと伺い、ご迷惑とご不快な思いをおかけしましたことをお詫び申し上げます
荷物を入れようとしたときに誤って頭に当てたのではなく、落下による衝撃がメインです。その旨を書きましたが、きちんと状況が把握されていません。また、痛めている体の部位に近い腕に客室乗務員がぶつかってきたので、腰に激痛が走りました。ぶつかってきたことにより状態が悪化したことを具体的にをメールに書きましたが、"ご迷惑とご不快な思い” としか捉えらえれていないことが悔しかったです。
弊社では、お客さまが機内にお持ち込みになるお手荷物に関して、個数・サイズ・機内における適切な収納について、Webサイトや搭乗口などでのご案内に加え、機内では、お手荷物がほかのお客さまにぶつからないよう注意を払っていただく旨、ご搭乗中に上映するビデオでご案内を行い、また乗務員も適宜お客さまにお声をかけさせていただくなどの対応をいたしております。
また、機内は多くのお客さまがご利用になる「公共の場」であることを皆さまにご理解いただき、マナーに配慮してご搭乗いただくよう、お願いしておりますものの、良好な環境を維持するためには、乗務員の役割も大きいと認識いたしております。その観点から、日頃、乗務員に対しては、すべてのお客さまに常にきめ細かな配慮や、臨機応変かつ適切な応対を行うよう指導しておりますがこのようなご指摘を頂戴することとなり、誠に心苦しい限りでございます。
何をやっているなんて、不要です。実際、できていなかったので怪我をしたのですから。
首に衝撃を受けたときの客室乗務員の対応(執拗な保冷剤の提供)は適切なものだったのか、また次の日に客室乗務員にぶつかられ腰痛が発生したことについてはどう考えるのか、といった私の質問に対する具体的な回答は、全くありませんでした。会社側はきちんとやっている風を吹かせる文章が、(お詫び?)メールの三分の一を占めていました。こんなことを聞きたいわけではありません。
当件につきましては、当該便の乗務員、地上係員からも社内報告書にて、報告がなされておりました。このたび○○様から頂戴したご指摘につきましても、客室担当部へ原文のまま申し伝え、今後もお客さまお一人お一人のご様子に気を配り、お客さまのご心情を汲み取ったうえで適時適切な応対ができますよう、乗務員には、継続的に指導してまいる所存でございます。
私は機内で一切状況確認されていませんので、どこに荷物が当たったか、どんな衝撃を受けたか、どのような状態であったのかは、報告書には書かれていないと思います。私の怪我は『お客様、災難でしたね~』で終わらせる出来事だったようです。指導される前に、怪我をしている旅客に丁寧な対応をして欲しいです。
○○様には、日ごろから弊社をご贔屓いただき、信頼してお選びいただいている中、ご期待にお応えすることがかなわず、誠に申し訳なく存じます。○○様の一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
ワンワールドの上級会員だから利用しているだけで、もともとJALに期待などしていませんが、せめて問題がある体の部位をさらに悪化させるような客室乗務員の行為には、すこしでも言及して欲しかったです。
なお、お手荷物を落とされたお客さまからは、○○様からお問い合わせがあった際には、ご自身のお名前、連絡先をお伝えしてほしい旨、承っておりますことをお伝え申し上げます。
私がJALにメールを送って、初めて、加害者について知りました。私が問い合わせない限り、加害者については分からないままでした。ぶつかってきた客室乗務員については何も書かれていませんでした。
加害者に後日連絡をしても、客室乗務員がぶつかってきた後に痛くなった腰の治療(こちらがメイン)の費用も請求できるのでしょうか。嘘をつくことはできませんし、加害者にその旨を伝えると、面倒なことになりそうです。
弊社には未だ至らぬ点がございますが、お客さまよりお寄せいただくご意見を真摯に受け止め、お客さまが機内で安全かつ快適にお過ごしいただけますよう努めてまいりますので、引き続きご愛顧を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
最後は、お決まりのひな型コピペで終了です。
誠意のかけらもない文章に、よけい腹が立ち、腰が痛くなりました。
なお、加害者の連絡先を知るためにJAL側どこに連絡したらいいのかは、どこにも書かれていませんでした。
ということで、機内で荷物落下、さらに負傷箇所に客室乗務員がぶつかってき怪我をしても、JALは適切な対応をしてくれませんので、十分にお気を付けください。
他社のケース
ところで、2015年、ブリティッシュエアウェイズ(BA)でも似たような事例が発生したようです。
他の乗客の重い荷物が頭に落ちてきたというある男性が『出来事はともかく客室乗務員の無責任さに腹が立った』として、そのエアラインを訴えています。
被害者は、英ロンドンからタイのバンコクに向かうBAを利用したロンドン在住のライター、ウェイン・ハーバートさん。頭部の痛みは治まったものの、目の奥に星のようなものが現れる現象に苦しめられ、首はむち打ちを発症。その冬は仕事に戻ることができなかったそうです。
英メディア『mirror.co.uk』によれば、アクシデントはウェインさんの後ろの席の乗客があまりにも多くの手荷物をオーバーヘッドコンパートメントに詰め込もうとしたことが原因とのこと。保安要員である客室乗務員は離陸準備の前にその様子に注意を払い、手を貸す、あるいは他の個所に入れるよう導くべきだが、それをしていなかった。またウェインさんが頭頸部の痛みを訴え、他の乗客が『ガツンとものすごい音がしましたよ』と証言しても相手にしてくれなかったそうだ。
ウェインさんの不満に対する返答は「お詫びとしてマイレージを特別加算し、賠償金(日本円にして9万円弱)を支払いたい」というものだったそうです、しかし、オーバーヘッドコンパートメントから重いものが落下するというのは深刻な事故につながるにもかかわらず、客室乗務員が無関心な態度をとったことにウェインさんは納得していませんでした。当時、BAは、なんとか起訴状を取り下げてもらえないかと彼に懸命に交渉中したそうです(訴訟を取り下げたかどうかは不明)。
「バッグが頭に落ちてきた」男性、むち打ち症で英航空会社を訴える
もし、荷物の落下による負傷、その次の日に客室乗務員がぶつかってきたというケースに欧米の方が遭遇したら、どうなっていたでしょうね。
国内旅行傷害保険
治療を始めましたが、そのきに思いついたのが、クレジットカードの国内旅行傷害保険です。私は一般の傷害保険に入っていないので、こちらを調べてみることにしました。
今回JAL のチケットを買った際に使ったのは、JALカードです。
JALカードには、国内旅行傷害保険ーJALカード が付いていました。
保険の申し込みをする場合、まず「JALUX保険サービス」に電話をします。その後、「東京海上日動火災保険(株)」の方が担当してくれるようです。とりあえず申請書を送ってもらえるようですので、その後の流れにつきましては、また追記したいと思います。
なお、国内旅行で怪我をして通院する場合、「医師の診断書」を提出しないといけません。しかし、接骨院への通院も可能で、その場合の診断書は医師の診断書と同様に扱ってくれるそうです(「東京海上日動火災保険(株)」の方に確認しました)。
スポンサーリンク
さいごに
腰が痛くなった最初の原因は、大きな固い荷物を落とされたことですが、客室乗務員がぶつかってきたことが、現在も悩まされている問題の原因です。一番腹が立ったのは、JALの不誠実な対応です。BAのケースでの被害者と同じ思いです。
日が経つにつれ、スーツケースが直接頭に当たって頭蓋骨骨折していたら?首に当たって頸椎損傷していたら?考えるだけで、ゾッとしました。そういったことに繋がりかねない事象が発生したのですが、機内での対応やメールを見る限りでは、JAL側にそういった認識はないようでした。
機内での出来事ですが、ふつうに道路を歩いていて事故にあったときと同じように、自分で(痛い首をかばいながら)対応しないといけません。荷物を落下させた加害者に責任を押し付ける以外JALは何もしてくれないので、ついていなかったと思うしかありません。
JMBダイヤモンド会員ですが、JALへのロイヤリティは全くなくなりました。
同じような不幸な被害が今後発生しないことを、祈るばかりです。
なお、腰に激痛が走る状態は緩和され、PCは使えるようになりましたので、記憶が薄れる前に記録として残しておくことにしました。日常生活は送れるようになりましたが、痛みは残っており、元の生活に戻ったわけではありません。しかし、夫が優しく身の回りの世話をしてくれることや、友人たちが親身になって気遣ってくれたり一緒に怒ってくれたこと、親身になって治療に当たってくれる先生のおかげで、少しずつ、気持ちは落ち着きました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
※この記事は、コメント欄を閉じております。