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A350-1000でロンドンまで! ブリティッシュエアウェイズ・クラブスイート搭乗記

2024-05-25

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「旅とアロマ」にお越しくださりありがとうございます。

久しぶりのロンドン。

ブリティッシュエアウエイズ(BA)のエアバスA350-1000で行ってきました。

ブリティッシュエアウエイズのビジネスクラスといえば、落ち着かない「お見合い席」。しかし、今回は新型座席!どう変わったのでしょうか。今回は、東京国際空港(羽田)からロンドン・ヒースロー空港までの搭乗記をお届けいたします。

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チェックイン

ブリティッシュエアウェイズは東京国際空港(羽田)第3ターミナルの「N」にチェックインカウンターがあります。24時間前にオンラインチェックインができ、モバイル搭乗券も発行できますので、貨物室へ預ける荷物がない方はそのまま出国できるようです。

Nカウンターはターミナルの一番端にあり、クラブワールド(ビジネスクラス)とその他のレーンに分かれていました。搭乗予定の便にはファーストクラスがなかったからなのかどうかは分かりませんが、(他の航空会社のような)ファーストクラスのレーンはありませんでした。

保安検査

なお、Nカウンターのすぐそばにも保安検査場はあるのですが、朝早い時間帯には開いていません(つくづく不便な運用の空港😥)。なので、中央にある保安検査場へ。

こちらは運用が変わっており、ビジネスクラスとファーストクラス専用のレーンができていました。そのため、以前は利用できていたエコノミークラス利用時の航空会社の上級ステイタス会員の方の優先はなくなっていました。

なお、JAL便でのエコノミークラス利用時の場合、Face Express に登録しておくと、別のレーンから(長蛇の列に割り込み)入ることができます。成田国際空港では、アプリを使った実証実験が始まったようですね。

ラウンジ

ラウンジの招待状などもありませんが、ワンワールドのエメラルド会員なので、JALのファーストクラスラウンジを案内されました。

「鮨 鶴亭」のスペースが再開したラウンジのようすはこちらでどうぞ。

【JAL】鮨 鶴亭が再開!羽田空港国際線ファーストクラスラウンジ・体験記

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A350-1000

たぬき顔と翼の先端がくるりんとなっているエアバスA350。

今回は、少し胴体が伸びた A350-1000です。

JALが国際線の新たなフラッグシップとして20241月24日にニューヨーク線に就航させた機材ですが、日本には、カタール航空やキャセイパシフィック航空がすでに就航していました。そして、4月からはブリティッシュエアウェイズも日本線の一部に導入しました。

A350-1000は、炭素繊維複合素材を機体の53%に使用しており、現在世界が運航している機体のうちで最も燃費に優れている飛行機だと言われています。以前はJALで整備を担当していましたが、現在はブリティッシュエアウェイズの自社整備になっているようです。

他機との比較

A350-900A350-1000B777-300ER
全長66.80 m73.79 m73.9 m
64.75 m64.75 m64.8 m
標準
座席数
300〜350席350〜410席365席
出所:Boeing・AIRBUSより抜粋

A350-1000は、胴体の長さが A350-900と比べて約7m延長されており、今まで主にヨーロッパ線に就航していたボーイングB777-300ERとほぼ同じ大きさです。

胴体が長くなった分、1番目と2番目のドアの間の窓がA350-900では15個であったものが、A350-1000では22個に変わったと聞きました。ボーディングブリッジのカバーで一部隠れてしまっており、見える部分は20個でしたが。

飛行機オタクにとっては、乗るまでも楽しいA350-1000です。

搭乗

ロンドン行 BA 008便の搭乗ゲートは146番、便出発1時間前に搭乗が始まっていました。

普通は飛行機の1番と2番ドアの2か所にボーディングブリッジが装着されるのですが、このときは2番ドアのみ。飛行機への通路が1本なので、搭乗にけっこう時間がかかっていました。

それでも搭乗開始が早かったので、定刻より早く出発。飛行時間も想像していたより短く30分ほど早着の予定です。

BA 008便

ところで、羽田からのロンドン便は1日2便あるのですが、現在、この早い便(BA008)のみA350-1000になっています。もう一つの便(BA006) は、ボーイング787-9です。

この2つの便は、機体だけでなく、座席が大きく違います。

2024年5月現在日本に就航している B787-9 のビジネスクラスは、2-3-2の座席配列で、Club World (クラブ・ワールド) という名称です。一方、このA350‐1000のビジネスクラスは、1-2-1の配列で、 Club Suite (クラブ・スイート) と呼ばれており各座席にドアが付いています。

同じビジネスクラスでも大違いです。

Screenshot

なので、機材が変更されないか、きちんとロンドンから飛んできているか心配で前日にフライトトラッカーで見てみました。とりあえず、韓国まで飛んできているのを確認してから(安心して)就寝・笑。

ちなみに、B787-9の古いタイプの座席はあまり乗りたくないお見合い席タイプ。客室乗務員の方曰く、冬ダイヤからは、こちらもも座席はクラブ・スイート(Club Suite)に変わるそうです。それまでは、2種類の座席が混在する路線です。

A350-1000の座席

どちらの座席かは、シートマップで確認できます。

Club Suite

さて、楽しみにしていたクラブ・スイート。

濃いグレーで統一された落ち着いた座席で、その上には大き目の枕と、ケースに入ったWhite Company の寝具が置かれていました。パジャマなどの機内着はありません。

すぐそばにはノイズキャンセリングののヘッドフォン、そして小さなコンパートメントにはペットボトルの水やアメニティが用意されていました。

スリッパは、行きの便では手配りでした。

アメニティポーチの中は、歯ブラシなど機内で使えるものが揃っています。リップクリームや靴下、アイマスクは、こちらもWhite Companyのものです。

座席の雰囲気は JALの ビジネスクラス・JAL SKY SUITE Ⅲ に似ており、同じく、離着陸時は足元には荷物を置くことができません。寝具はオットマン部分に置くことができますが、大きな荷物は上の棚に収納します。

同じくドア付きのビジネスクラス(Qスィート)が搭載されているカタール航空に比べると、居住(?)スペースは狭いのですが、足元が広々としていました。

ところで、JALのA350-1000には中央天井の手荷物入れ(overhead stowage bin) がありませんが、ブリッジウエイズのA350-1000にはありました。カタール航空のA350-900の中央天井にも手荷物収納棚がありませんでした。

中央の手荷物入れの有無でけっこう空間の印象が違います。

しかし、利便性を考えると(個人的には)あった方がいいと思います。中央の天井部に荷物入れがないと(その分収納スペースが少なくなり)、荷物の収納に困っている方を見かけることが多々ありました。その場合、窓側の座席の上にある収納棚を使うのですが、窓側に座っていると、休んでいるときに上の棚を開閉され、けっこう煩わしく思うことがありました。

なので、個人的には(狭く感じても)中央の天井部に荷物入れがある方が好きです。このときは最後の方に乗ったのですが、収納スペースは残っていました。広々とした空間を取るか利便性を取るか、難しいですね。

ちなみに、上の棚の位置は低めだったと思います。

JALのA350-1000には乗ったことがないのですが、国内線に就航しているA350-900の荷物入れの位置が高くて、165㎝の私でも、特に中央部分の荷物入れの使用には苦慮していました(ほかの方も同様でスーツケースを落とされたし・・・)。ブリティッシュエアウェイズの荷物入れではそのような不便を感じなかったので、少し低くて使いやすかったです(あくまでも感覚ですが)。

さらに、座席の横には収納スペースがいくつかあります。

離着陸時は小物を小さなコンパートメントに収納して、このような何もない状態にしなければなりません。

しかし、最初に水が入っていたコンパートメントのラッチが壊れていて閉まりませんでした。荷物の収納に関しては客室乗務員の方に(英語で)比較的厳しめに言われたのですが、この状態はスルーです ( ゚Д゚) 「荷物飛び出て来るでしょう!」と思ったのですが、とりあえず入れておけばいいようです。

多分、この座席の不具合は整備の人に引き継がれず、そのまま故障した状態でずーっと飛ぶのでしょうね。外資系航空会社あるあるです。

座った状態での景色。

ドアは、思っていたより低めでした。

カタール航空のQスィートでの個室では、ドアが高くて寂しくなったのを覚えているのですが、こちらはプライバシーが適度に守られる程度でした。

低い分、けっこうな頻度でドアの上から覗かれましたし、後ろの方が立った時に目があった時もあります。しかし、客室乗務員の方が上から覗けるので、航行中に(揺れのため)シートベルト着用サインが付いた時は、上から覗いてベルト着用の有無を確認していました。なので、安全面ではいいのかもしれませんね。

照明が落ちていて見づらいのですが、座席数は、カタール航空のQスィートに比べるとかなり多いです。なので、通路も狭くて機内全体を見渡すと圧迫感がありました。ただ歩いているだけでも狭く感じましたので、サービスするのは大変そうです。

飲み物と機内食

さて、お楽しみの機内食。

ブリティッシュエアウエイズでは、ベジタリアンなど一般的な特別食に関しては事前にリクエストできますが、シンガポール航空のようなゴージャスな機内食 の事前注文のシステムはありませんでした。

しかも、シャンペン、赤ワイン、白ワインともに2種類ずつです。

まあ、迷わなくていいのですが。

最初はイタリアの白ワインにしてみました。

前回乗ったときナッツはカップで提供されたのですが、今回は個別包装のものでした。ワイングラスはステムのないタイプですが、水のグラスはちょっと高級感があるタイプです。

機機内食

大きなテーブルを前方から引き出して食事を待ちます。

ブリティッシュエアウエイズの長距離線ビジネスクラスのサービスは、全て手配りです。クラブ・スイートのサービスも同様でしたが、通路は狭くて、たぶんワゴンは通らないのでしょうね。

スターターは、前菜、もしくはスープの選択でした。

マッシュルームのクリームスープにしてみましたが、濃厚でとても美味しかったです。

パンはオリーブが練りこまれているもので美味しかったのですが、ガーリックブレッドなどの選択はありませんでした。パンが美味しかったのでお代わりが欲しかったのですが、忙しそうなので頼むのはやめました。

サービスは一昔前のスタイルです。

カタール航空のようにカトラリーやコンディメント(塩コショウなど)などを一つ一つセットするのではなく、トレイにすべて乗った状態で提供されました。パンのお代わりはありませんでしたが、ワインなどはお代わりを聞いてくれました。ちなみに、塩コショウの紙袋は、ナイフなどが包まれているナプキンの中に入っています(これも一昔前のスタイル)。

機内サービスに関しては、カンタス航空 に似ていると感じました。

アントレは、牛ほほ肉の赤ワインソース(半分以上残しました)。

他には、チキンの roulade (巻いたもの)ゆず風味やリゾットがありました。

日本線ですが、和食(と書かれている)メニューはありません。しかも英語表記のみです。日本ぽいのは、間食にバーカウンターに用意されていたカップヌードルくらいでしょうか。

デザートは、小豆のパンナコッタにしてみました。

これはとても美味しかったです。

間食

14時間以上の飛行時間でも、機内食のサービスは2回です。

間食は、2番ドアのそばに用意されているバーカウンターから好きなものを取っていくスタイルです。せっかくイギリスの航空会社に乗っているので(カタール航空のように)アフタヌーンティがあればいいなあと思いました。

途中お腹が空いたので、チキンヌードルと書かれていたものとフルーツ、ヨーグルトをもらってきました。

自由でいいのですが、航行中、あまり客室乗務員の姿を見かけませんでした。休息に入っている人以外はどこにいるのだろう・・・

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飛行ルート

ところで、機体と同じく気になっていたのが、ロンドンまでの飛行ルート。

この日の飛行時間は14時間。搭乗時のアナウンスで、『カナダの上空を飛んで・・・』という説明を聞き、ちょっとびっくりしました。アラスカまで北上してからの北回りかイスタンブール方面へ進む南回りのどちらかだと思っていたのですが、まさかの太平洋越え。

その後は北極海(Arctic Ocean)に近づきデンマーク自治領のグリーンランドを横切り、大西洋を渡りロンドンへ向かうようです。

渡航歴35年以上ですが、こんなルートは初めて!ワクワクします。

座席のコントローラーは前方画面の操作だけでなく、地図を見ることもできます。

映画を3本ほど見た後、外を見るとまだ明るい状態でした。ちょうど世界各地でオーロラが見られていた時だったので、暗いとオーロラが見えたかもしれません。

気が付けば、グリーンランドの上空にさしかかっていました。

グリーンランドは、北アメリカ北東部にある世界最大の島(デンマーク領)です。島の大部分は北極圏に属しており、その面積は、約213万800㎢、日本の面積の5.73倍だそうです。

うっすらと雲が広がっていますが、氷雪に覆われた島のようすを見ることができました。

このあと、アイスランドの上空、大西洋を通過してロンドンへ向かいます。

到着前の食事

2回目の食事の提供は、到着の1時間30分前。

『到着時間が早まったので・・・』とサービスされたアボガドディップはシャーベット状でした。好みの味で美味しかったのですが、いかんせん冷たい、シャリシャリする・笑。冷たすぎるので、ほんのりと温かいパンにつけていただきました。

スモークサーモンの塩加減も絶妙で、とても美味しかったです。

メインは、チキンにしてみました。

こちらは火傷しそうなほどに熱々です。火が通りすぎているのでチキンは硬かったのですが、ソースの味は美味しかったです。こちらも完食^^

ロンドン到着

食後、身支度をしていたらあっという間に着陸のためのシートベルト着用サインが点灯しました。

今回は太平洋→グリーンランド→大西洋横断のおかげで、30分早着しました。ロンドン・ヒースロー空港は混雑していることが多く、上空待機の場合もあるのですが、スムーズに着陸、スポットインできました。

到着時の天気は小雨、気温は16℃。持ってきたスプリングコートが役立ちそうです。

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さいごに

今回はブリティッシュエアウエイズのA350-1000 クラブ・スイート搭乗記をお届けいたしました。

客室内は座席を詰め込んでいるので閉塞感がありましたが、個室にこもれば快適な空間となりました。ドアが思っていたより低くて上から声がけされても、フルフラットにして寝ていると立ち上がった後ろの座席の人と目があっても、食事がしょぼく簡素でも快適に過ごすことができました。狭くても自分だけの空間があるのはいいですね。

さらに、A350の機内は、ボーイングなど他の飛行機に比べて静かなので、ヘッドフォンを耳栓がわりにしなくても済みました。

また、初めてのルートだったので長時間外の景色を眺めていましたが、行き帰りともに偏西風がとても強かったようで、思っていたより飛行時間が短かったです。もう少し乗っていたかったな、そんなフライトでした。

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

旧型座席のようすもあわせてどうぞ。

ブリティッシュエアウェイズ・ビジネスクラス ~快適な座席と機内サービス~

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ロンドン・ヒースロー空港のラウンジのようすもあわせてどうぞ。

【ロンドン】 ヒースロー空港・ターミナル5 ~Galleriesファーストクラスラウンジ~

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