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1日1個のりんごで免疫力アップ!? ~りんごの香りと効能~

2021-01-27

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5月に、青森県弘前にあるりんご公園ヘ行ってきました。

桜の時期の後に咲くりんごの花を見るためです。

今回は、その記事にリンクさせ、りんごの香りと効能、そして弘前で食べたアップルパイについてご紹介いたします。

※2021年の記事に追記し、書き直しました。

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りんごの歴史

りんごは、バラ科リンゴ属の樹木になる果実です。

りんごの原産地は、中央アジアの「コーカサス山脈」と、中国の「天山山脈」を中心とした山岳地帯と考えられており、ここから、世界各国へ伝播しました。

青森りんご

私が以前住んでいた「天山山脈」」が見える山岳地方にも、大きなりんごの果樹園がありました。春先には、大好きな可愛いりんごの花が咲き乱れるようすを見ることができます。

りんごは、日本には明治時代に持ち込まれ、日本の気候風土に合わせ品種改良が盛んに行われました。世界では約15,000種、日本では約2,000種類、一番の産地である青森県内では約50種類が栽培されているそうです。

りんごの香り

ところで、りんごをかじると、甘酸っぱい香りが広がり癒されるのですが、残念ながら、果物の精油はありません。

なので、精油以外のアプローチで、りんごの香りを調べてみました。

蜜入りのリンゴには、香り成分であるエチルエステル類が多く含まれており、これらがリンゴの風味を強め、おいしさを高めます。

農研機構

どうやら秘密はエルテル類の芳香成分のようです。

エチルエステル類

エチルエステル類は、エタノールと脂肪酸が縮合(エステル結合)して生成する化合物です。揮発しやすく、フルーティ、フローラル、スイート(パイナップルのような甘い香り)な香りを呈します。

ちなみに、精油の世界で教わる「エステル類」も、酸とアルコール類が反応して生成される化合物です。名前は「~酸~イル」となります。

特長

・甘くてフルーティーな強い香り
・深い鎮静作用が期待できる
・刺激は少ない(例外:サリチル酸メチル)

※ 使用上の注意が必要な「サリチル酸メチル」とは、サロンパスの香りです。

エステル類の精油としては、以下のようなものがあります。

  1. ラベンダー・アングスティフォリア、クラリセージ、ベルガモット、ネロリ(酢酸リナリル)
  2. イランイラン、ジャスミン(酢酸ベンジル)

中には好き嫌いがはっきり分かれる香りもありますが、おおむね、気持ちを落ち着かせる香りと言われているものです。

香りの次は、栄養素を見ていきたいと思います・

免疫力アップ?

日本では、りんごは、1年中流通しています。ただし、(品種にもよりますが)りんごの旬は、おおむね秋から冬と言えます。旬の食べ物はエネルギーをたくさんもらえそうです。

りんごの栄養素

以下は、皮つきりんご100gのエネルギーと栄養素です。

栄養素カロリー
エネルギ61kcal
たんぱく質0.2g
脂質0.3g
炭水化物16.2g
灰分0.2g
カリウム120mg
カルシウム4mg
マグネシウム5mg
リン12mg
β-カロテン当量 27μg
ビタミンC6mg
食物繊維1.9g(水溶性 0.5g、不溶性 1.4g)
(資料:日本食品標準成分表2015)

「1日1個のりんごは医者いらず」と言われるほど、豊富な栄養素が含まれています。

しかも、りんご1個 (約250g) あたりのエネルギーは、約140キロカロリー。 皮つきで1個食べると、かなり満足感もあります。

りんごの成分と働き

成分働き
カリウム
  • むくみや血圧に影響するナトリウム(塩分)を排出するのをサポート
ビタミンC
  • 抗酸化作用
  • 鉄分の吸収を促す
食物繊維(水溶性、不溶性)
  • 腸内善玉菌(ビフィズス菌など)を大腸内で増やす作用
  • 血糖値の急激な上昇を抑える作用
  • 血中コレステロール値を下げる作用
りんごポリフェノール(プロシアニジン)
  • 抗酸化作用
  • 血液中の脂質の酸化をケアする
  • 悪玉コレステロール(LDL)値を低下させる作用
出所:青森りんご

免疫力をアップするには、細胞を傷つける活性酸素を抑制する抗酸化作用のある栄養素を摂るといいとされています。

抗酸化作用のある栄養素には、ポリフェノールやカロテノイドがあります。また、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなども、活性酸素の働きを抑える作用を持つと言われています。

特にビタミンCは熱に弱いと言われているため、加熱の必要がない果物として取り入れると、より効果を損ねることなく摂取することができます。

りんごには、ビタミンだけでなく、ポリフェノールも含まれています。

りんごポリフェノール

りんご由来のポリフェノール「りんごポリフェノール」はさまざまな成分で構成されています。その中でも「プロシアニジン」はもっとも多い割合60約%を占めています。山形味の農園

「プロシアニジン」はポリフェノール類の中のカテゴリの一つのため、本来は「プロシアニジン類」と表記されますが、本文では一般の方に分かりやすいように「プロシアニジン」と呼んでいます。

プロシアニジンとは、りんごポリフェノールの主成分です。内臓脂肪を減らすとも言われ、緑茶や赤ワインから摂れるポリフェノールより、抗酸化作用が強いのが特徴です。血管にも良い働きが期待されるようです。

プロシアニジン

アメリカ合衆国農務省(USDA)のデータベースによると、「プロシアニジン」が含まれる代表的な食べ物として、カカオ、シナモン、黒豆、ナッツなどがあります。

「プロシアニジン」の抗酸化力を活かす食べ方は?

  1. 熱に弱いため、できるだけ生のまま食べる
  2. 体内で持続力がないため、一日の中で何回かに分けて食べる。
  3. 習慣的に食べる。
  4. カットしたりんごは空気に触れて茶色くなる(酸化)前に食べる。または酸化しないように手早く薄い塩水やレモン水等で処理する。

参考:青森りんご公式サイト

ところで、りんごのカット面が茶色くなる原因は、プロシアニジンやその他のポリフェノールが酸化されるためだそうです。つまり、カット面が茶色くなった(酸化した)時点で、プロシアニジンはその抗酸化力の一部を使ってしまったことになります。

ところで、ここで疑問を持ちました。

以前アデレードで買って食べたオーガニックのりんごは、時間が経っても、以下の写真のようにかじった面が茶色になりませんでした。

f:id:monteverde-aroma:20190804144242j:plain

ということは、オーガニックのりんごは、ポリフェノールの酸化が少ないのかしら?

オーガニックのリンゴと言えば、日本でも奇跡のリンゴがありますね。一度、アップルパイでいただいたのですが、美味しいのはもちろん、なんか味わいが違った気がします。

食物繊維

また、りんごは、食物繊維が豊富なのも嬉しい点です。

腸内環境を整える作用がある食物繊維が多く含まれています。りんご100gあたりの含有量は、1.9gです。

りんごに豊富な食物繊維は、水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」。ペクチンは善玉菌を増やす一方で、有害菌の増殖を抑える作用があるため、下痢対策に役立ちます。また、有害物質の排出を促すため、便秘気味の方にもおすすめです。

macaroni

身体の免疫細胞の約6割は腸にいるそうなので、腸内環境を整えると身体本来の免疫力を保てる、と言えるのでしょうね。

りんごの蜜

ところで、一時期、蜜だらけのりんごがTwitterで話題になりました。

りんごの蜜の正体は「ソルビトール」という糖質アルコールの一種だそうです。

ソルビトールとは、葉の光合成によって作られる物質で、果実の中でりんごの本来の甘味である果糖やしょ糖に変換されます。しかしりんごが完熟すると、ソルビトールは糖分に変換するのをやめてしまい、そのままの状態で水分を吸収します。これが「蜜」になるのです。

つまり蜜は、これ以上糖に変換しなくてもよいという状態まで完熟している美味しいりんごだそうです。

ただし、ソルビトール自体はしょ糖や果糖の5割から6割程度の甘さしかないので、その部分だけを食べてもあまり甘くは感じません。

出所:リンゴの蜜の正体

こみつりんご

蜜と言えば思い出すのが「こみつりんご」。「こみつりんご」は、断面図の6割ほどに蜜がみられる青森の小玉のりんごです。

『青森県以外では見ることはほとんどない』と弘前市役所の方の熱い説明を受け、買ってみました🍎

蜜が多いりんごは、横に切るといいようです。

薄くスライスしてみました。ちょっと失敗ですが、日にかざしてみる美しい!

そういえば、この「こみつりんご」も、切り口がすぐに茶色にはならなかったような気がします。

不器用な私には、横スライスは難しくうまくいきませんでした。なので、半分は横に切ったあと、スパッと縦に切ってみました。蜜の入り方がすごかったです。

食べてみると、シャキシャキした食感と甘さ・・・それ以上に感じたのは、りんごのいい香りでした。調べてみると、やはり香りは大切な要素だったようです。

免疫力アップが期待できるだけでなく、香り自体も気持ちを穏やかにすることが分かり、なんとなく納得な調査結果となりました。

香りもよく栄養も豊富な「りんご」。そのまま食べても美味しいのですが、生以外で好きな食べ方があります。

それは、アップルパイ!

アップルパイの競演

青森県弘前市では、1年じゅう楽しめるアップルパイの競演があります。

弘前アップルパイガイドマップ は、JR弘前駅前にある観光案内所(8:45~18:00 / 年中無休) でいただけました。

マップには何十店舗も紹介されていて、どこのアップルパイも美味しそうなのですが、旅行者だと行きにくい場所もあります。

なので、比較的アクセスが便利な場所で購入できた、アップルパイを5つご紹介したいと思います。

オークレール

JR弘前駅にあるアートホテル弘前、そのティーラウンジ「オークレール」には、青森県産「ふじ」を使ったホテルメイドのアップルパイがあります。

シャキシャキと心地よい食感の果肉の「ふじ」。果汁が極めて多く、味のバランスに優れ、甘いだけでなく適度に酸味もあるため、アップルパイに適しているそうです。

その「ふじ」を使った「オークレール」のアップルパイ、持ち帰り専用なので、弘前に行くたびにお土産に買って帰ります。

値段も手ごろで、りんごの食感もよく(今のところ)大好きなアップルパイ第1位です。

ちなみに、私の中での同率1位は、同じく「オークレール」の蜜りんごのアップルパイ。

アップルパイも美味しいのですが、飾りで乗っていたスライスりんごがとても美味しかったです。さすが密りんご。

こちらはお店でしかいただけませんが、蜜りんご本来の美味しさを感じられる、アップルパイです。

奇跡のリンゴ

パティスリー山崎の「奇跡のリンゴアップルパイ」。

ドーミーイン弘前 に泊まった時、買いに行ってみました(徒歩圏内です)。

「奇跡のリンゴ」なので、ない場合もあるようですが、幸い手に入れることができました。

煮りんごのサクサク感と甘すぎないクリームが、とても好みの味でした。

奇跡のリンゴ

奇跡のリンゴとは、青森のリンゴ農家・木村明則さんが、絶対に不可能と言われた無農薬リンゴの栽培に成功し、「奇跡のリンゴ」として大きな話題を集めたものです。

りんごの家

りんご公園には、売店だけでなく、食事ができる場所もあります。

こちらにある「りんごの家」では、市内のいくつかのお店(タムラファーム・ノエル・かさい製菓・ゆめりんご)のアップルパイを取り扱っています。その中から、一番ボリュームがあった「洋菓子工房ノエル」のアップルパイをいただきました。

甘さ控えめのシナモンの香りが豊かな「りんごが主役」のアップルパイで、第2回アップルパイコンテスト弘前市長賞を受賞したそうです。

りんごは「ふじ」です。

BRICK A-FACTORY

BRICK A-FACTORYは、青森市の「A-FACTORY」の2号店として、りんごを中心とした青森のお土産を取りそろえているお店です。

場所は、JR弘前駅の改札のすぐそばにあります。

弘前市の洋菓子店「ボンジュール」が監修した焼きたてアップルパイを売っています。

シナモンがかかっていないタイプなので、お子様へのお土産にもいいかもしれませんね。

アップルパイは、隣接する情報発信基地「津軽ラウンジ」でいただくこともできます。

ここで一緒に味わっていただきたいのは、生シードルです。

シードル

りんごから果汁を絞り、発酵させて作るお酒を指します。

その多くはアルコール度数9度以下で、飲みやすいお酒です。

日本では、明治時代からりんごを使ったお酒の醸造が始められ、1954年に、弘前市で初めて本格的にシードルが作られました。

海外ではシードル専用のりんごが使われることが多く、その大きさは日本の生食用のりんごに比べて小ぶりなものが多いです。

一方、日本では、ふじ・王林・紅玉・ジョナゴールドを使用しするそうです。

こちらでは、ふじ・王林・ジョナゴールドを使用した生シードルがありました。暑い日だったので、キーンと冷えたシードルが美味しくて、一気にいただいてしまいました。のど越しも良くて、ジュース感覚で飲んでしまいそうです。

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さいごに

これまで、果物の「おいしさ」は、糖含量や糖度を指標として評価されてきました。でも、「香り」もまた、美味しさを感じるうえで、とても大きな役割を担っているようです。鼻をつまんで食べてみると味がしないように、香りは味(おいしさ)に欠かせない感覚なのですね。

みなさまも、どうぞ、りんごを召し上がりながら香りも楽しんでみてくださいませ🍎

最後までご覧いただきありがとうございます。

りんごの花も、合わせてお楽しみください。

桜のあとは「りんごの花」を見に行こう! ~弘前のりんご公園・旅行記~

弘前りんご公園で見たりんごの花々と、アップルパイをご紹介しています。

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