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台湾高速鉄道を使った台湾縦断・高速鉄道の旅。今回は、どこか懐かしさを感じる台南の町あるきをお届けいたします。
※2018年の旅行記に、台湾高速鉄道の情報を追記しました。
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台南
台南は、台湾の南西部の海岸に位置しています。
清朝時代( 1683~1887年)に首都であった台南はには、数百年前に建てられた城塞と寺院など見どころがたくさんあります。18 世紀の中国の建造物群「赤崁楼(せっかんろう)」や、台湾で最古の孔子を祭った 孔子廟 (こうしびょう) など、1日では回り切れないほどです。
日本から行く場合、直行便のある「桃園国際空港」か「松山空港」、もしくは「高雄国際空港」から入り、台湾高速鉄道(台湾の新幹線)でアクセスするのが早くて便利です。
桃園国際空港から(MRT経由で)台湾高速鉄道へ乗る方法はこちらをどうぞ。
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【2023年】台湾高速鉄道の旅 ~桃園空港からの移動方法~
台湾高速鉄道を使った移動方法です。
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台南市内へ
台南の市内へ行く方法は、①在来線(鉄道)、②シャトルバス(無料)、③路線バス、そして④タクシーがあります。
台南に宿泊予定で大きな荷物がある場合は、タクシーが早くて便利です。
今回は、荷物も少なくホテルは台南駅間にあったので、在来線で行くことにしました。
TRA 台鉄
台湾高速鉄道の駅は、市内から離れている場合が多く、ここ台南もさらに移動が必要です。
台湾を列車で移動していると「高鉄」と「台鉄」の2種類があることに気づかれると思いますが、「高鉄」は新幹線、そして「台鉄」は在来線です。ちなみに、「高鉄・台南駅」と「台鉄・台南駅」はかなり離れています。
なので、台鉄「台南」駅に向かうには、高鉄・台南駅から、TRA(台湾鉄道 / 台鉄)の「沙崙(さろん) 線」に乗り換えましょう。
高鉄「台南」駅と台鉄沙崙線「沙崙」駅は、連絡通路で繋がっています。なので、雨が降っていても大丈夫。
床に書かれている矢印に従って進めば、簡単に移動できました。
沙崙(さろん)線に乗って、台鉄・台南駅まで約30分。
悠遊卡(EASYカード)が使えます。
台南駅に向かう列車は、1時間に1,2本しかないので、事前に調べておくといいかもしれません。
- 沙崙駅のコード:4272、台南駅のコード:4220
- 台鉄の時刻表(検索)はこちら >>> 列車時刻/列車番号照会
在来線でのんびり、台鉄・台南駅に到着しました。
台鉄・台南駅には、バスロータリーがある側と国立成功大学のある側があり、それぞれ地下道で結ばれています。
上の写真は、国立成功大学がある側「大学路西段」から撮った写真です。そばには、高層ビル・台南シャングリ・ラ ファー イースタン プラザ ホテルがあります。
シャトルバス
ところで、高鉄・台南駅前からシャトルバス(BRT、高鐵快捷公車、接駁車)が出ています。
このシャトルバスは、台湾高速鉄道の乗客が台南市内に向かうために設定されているので、台湾高速鉄道のチケットを提示すれば、無料で乗車可能です。
シャトルバスは、台湾高速鉄道・台南駅の1階、2番出口を出てすぐのところにバス停があります。
オレンジ色のシャトルバスが出ており、H31と62 のバスがあります。
行き先はどちらも台南市内ですが、台鉄・台南駅にはいきません ので、ご注意ください。
H31
高鉄・台南駅から永華市政中心を通り、 原住民文化會館まで行きます。
- 時刻表はこちら >>> シャトルバス H31
62
高鉄・台南駅から、奇美醫院(白亜の博物館)を通り、桂田酒店まで行きます。
- 時刻表はこちら >>> シャトルバス 62
なお、無料のシャトルバスは台鉄・台南駅には行きませんので、台鉄・台南駅周辺に宿を取る場合には不向きです。今回は、台鉄・台南駅そばのホテルに泊まったため、TRA沙崙(さろん)線でアクセスしました。
台南に泊まる!
初めての台南は、台鉄・台南駅(台鐵台南站)を起点に動くことにしました。
駅の向こう側にそびえ立つのが、シャングリ・ラホテルの中で、世界一お得に泊まれると言われているシャングリ・ラ ファーイースタンプラザホテル 台南です。
今回は、ホライゾンクラブ・デラックスに泊まりました。
部屋は50㎡で、台南市街地街が望める東向きの大きな窓がついています。
朝食はラウンジでもいただけますが、結構混んでいました。
なので、階下のオープンキッチンスタイルのビュッフェレストランに行くことにしました。ここでは、多国籍料理を思う存分味わうことができます。種類豊富なサラダやヌードルバーなど、時間をかけてゆっくりと楽しむことができますので、おすすめです。
ホテルのシャトルバス
台南の観光は、ホテルのシャトルバスや路線バスを使って移動してみました。
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台南を見る!台南散策
さて、台南の観光に出発しましょう。
台南のバス
台南の散策には、バスが便利です。
ただし、台南駅バスターミナルは「北」と「南」に分かれていますので、利用するバスがどちらから出発するか、事前に(Googleマップなどで)ご確認ください。
まずは、孔子廟(こうしびょう)へ。
孔子廟へは、北と南、どちらのバスターミナルからも行くことができます。
ただし、バスの番号が違います。
北バスターミナル
北バスターミナル(バスロータリーのある側)から2番のバスに乗れば、孔子廟に行くことができます。
- 時刻表はこちら >>> 市内バス「2」
南バスターミナル
南バスターミナルからは、88番の観光バスで行くことができます。ただし、88番の観光バスは、現在、休日(土日、及び法定休日)のみ運行 です。なお、バスターミナルと書きましたが、南側は、バス停がいくつか並んでいる感じです。
- 最新情報と時刻表 >>> 観光バス88
孔子廟
「孔子廟」は、台南市内中心部、南門路にある第1級史跡で、1665年創建の学問の場です。規模としてはそれほど大きくないそうですが、見ごたえは十分にありました。南側を除いた三面が、朱色の塀で囲われており、とても趣があります。
「東大成坊」という孔子廟の門から入りました。
そして「禮門」「大成門」の順に進み、孔子が祀られている「大成殿」にお参りします。「大成殿」は、孔子廟の中央に建てられている大殿(日本の神社の本殿)には孔子が祀られています。
「明倫堂」は、かつて学生たちが勉強していた教室です。この辺りには、龍眼や柿、桑の実 (マルベリー) や、釈迦頭 (しゃかとう) など、たくさんの果物の木が植えられています。昔、学生さんたちは、お腹がすいた時に、これらの実を取って食べていたそうです。
その木の下に、現代的なオブジェがありました。
なので、「頭のいい彼氏を邪魔するお気楽な彼女」をテーマに、おばさん2人が写真を取り合いました (笑)。
参拝後は、「大成門」を出て右に曲がり、義路という門から出て西大成坊から帰るのが正式な順序なのだそうです。
詳細
・住所:台南市南門路二號
・入場料:40元(外国人のみ)
公式サイト>>> 台南・孔子廟(中国語)
原台南部徳殿
孔子廟付近に、いくつか見どころがかたまっていました。
道沿いには案内図もありましたので、孔子廟を出た後、この辺りを散策することにしました。
最初に目につく大きな建物は、原台南部徳殿 です。
演武場として建設されたこの建物は、現在、隣接する小学校の講堂として使われているそうです。
葉石涛 文学記念館
さらに歩いていくと、大正ロマンを彷彿させるような素敵な建物がありました。ここ、林業の育成・振興のために設立された機関の事務所として建設されたものだそうです。
館内には、葉石涛 (イエシータオ) 氏の作品や、仕事場の様子などが展示されていました。
葉石涛 (イエシータオ) 氏は、日本語と中国語の2か国語の言語で小説が書けるとして、国内外から注目された作家です。
林百貨店
さらに歩いて、「林百貨店」まで来ました。
「友愛街」を進んで「忠義路二段」という広い道にぶつかったら右に曲がり、そのまま歩くと見つかります。林百貨店 は、「忠義路二段」と「中正路」の交差点に建つレトロな外観の台湾最初のデパートです。
昭和7 (1932)年、日本人事業家の林氏が、当時台南でもっとも栄えていた末広町商店街の象徴的商業施設として建設しました。台湾で初めてエレベーターが設置されたことでも知られています。2014年年6月に修復を終えてリニューアルオープンしました。館内もレトロな雰囲気で、お土産物だけでなく、洋服やバッグなど、地元の方お店も入っていました。
臺灣土地銀行
林百貨店のすぐそばにあるのが、旧日本勧業銀行の台南支店 (1928年設立) だった建物です。
現在は、臺灣土地銀行の台南分公司として営業しているそうです。
柱に囲まれた歩道部分の天井には、「藻井」と呼ばれる中央に花飾りがついた四角形の枠のような装飾が施されています。
建物の壁には、ところどころに七福神がポイントとしてつけられているところがあるそうです。
永盛帆布行
そのまま真っ直ぐ進んで、永盛帆布行へ行きました。
台南では、布製のかばんをたくさん見かけますが、シンプルでしっかりしているこちらのかばんが大好きです。工房兼店舗になっているので、作業風景も見られました。このお店は、現金のみです。営業時間は少し短くなりますが、日曜日も開いていました(2018年現在)。
現在も愛用しているバックのひとつです。
今回歩いた経路です。
あまり距離はありませんが、暑いので、かなり疲れました。
台南を食す!
さて、たくさん歩いたらお腹が空きました。
永盛帆布行のすぐそばにある、度小月担仔面((原始店本舖)へ。
度小月担仔面
「度小月担孔面」は、 ガイドブックには必ず載っている有名店です。
「担孔」とは担ぐという意味で、創業当時はお碗や食材の他に椅子や机まで、全てを担いで屋台を開いていたため、そう名付けられたそうです。
台湾に来ていろんなお店の担孔麵 (たんつーめん) を食べましたが、個人的に、こちらの担孔麵が一番好きです♡
他のメニューにも惹かれましたが、この後も食べ歩きをするので、少し控えめにしました。お店の内装も素敵でした。
赤嵌樓
おなかもいっぱいになったので、赤嵌樓 (せっかんろう) まで歩きました。15分ほどで、赤い壁にレンガが印象的な建物が見えてきました。
「赤嵌樓」は、オランダ人が1652年に建造したものです。オランダ統治、明鄭時代、清代、日本統治時代と、これまで様々な政権の変遷を経て、数回に渡る改築や修復が施され、1983年に国家一級古跡に指定されています。
観光については、また別の記事に書きたいと思います。
艾摩多手工杏仁豆腐
この日の目的は、こちら。
赤嵌樓 のそばにある「艾摩多手工杏仁豆腐」です。
看板に「あんにんどうふ」と書いてありますが、日本語は通じませんでした。写真付きのメニューがあるので、簡単に注文できます。英語はOKです。
かき氷・「杏仁雪花冰」。ハトムギ・仙草ゼリー・きなこをトッピングしました。75元 / 約270円)(2018年当時)でした。
仙草はシソ科の植物で、生薬としても 知られています。体の熱を冷ます作用や美容効果があるとされており、台湾では仙草ゼリーとして広く食されているそうです。個人的には大好きな食材です♡
なお、トッピングは、以下から3種類選べます。
トッピング
・紅豆(アズキ)
・仙草(センゾウ)ゼリー
・珍珠(タピオカ)
・薏仁(ハト麦)
・巧克力脆片(チョコレートチップ)
・黑米菓(クロせんべい)
・煉乳(練乳)
・麵茶粉(きな粉)
・白玉湯圓(白玉団子)
・地瓜湯圓(タロイモ団子)
「店長おすすめ」と日本語で書いてあった「招牌杏仁豆腐」 (45元 / 約165円)。
こちらは、伝統的な杏仁豆腐です。温かくてほんのりと甘いので、いくらでも食べられそうです。
小豪洲沙茶爐
かなり距離はあったのですが、ホテルまで歩いて戻りました。
最後はホテルに戻る前、夕食に立ち寄ったお店です。
どっぷり現地の雰囲気に浸かれます!
台湾に駐在している方から教えてもらったのですが、日本語も英語も通じませんでした。でも、漢字のオーダー票があり、まずは、豚肉か牛肉かの「基本セット」を選びます。あとは、追加の食材を選び、数を記入して渡すだけです。
ちなみに、飲み物は自分でお店の冷蔵庫から勝手に取ってきて、会計時に申告します。周りの人を見ながら見様見真似で注文してみました。
ここの火鍋は、真っ赤で辛い麻辣火鍋ではなく、扁魚というヒラメかカレイのような魚の干物でとった出汁で煮たものです。「沙茶醤」という、こってり系のタレをつけて食べます。
「沙茶醤」というのはエビや魚をピーナツ油や香辛料で煮込んだ調味料で、これにネギや唐辛子を入れて好みの味にしていきます。初めての味でしたが、クセになってしまいました。魚介や野菜、そして豆腐を加える、さらに複雑な味になりました。とても美味しかったです。最後に、ご飯をスープに入れて雑炊にしたいと毎回思うのですが、そういう食べ方はしないようです。
私は、中山店に行ったのですが、林百貨店のそばに本店があるようです。どちらも人気店なので、予約なしで行った場合、待つこともあります。
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さいごに
今回は、台鉄・台南駅のそばに宿をとって、観光しました。
普段は公共交通機関派なのですが、今回はバスとタクシーを組み合わせてあちこち行きました。台湾のタクシーは安くて便利で、ひとり旅でも安心して利用できます。日本からの直行便がある台北や高雄からも簡単にアクセスできるので、おすすめの町です。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。