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カタール航空 (QR) のマイレージプログラム Privilege Club (プリビレッジクラブ)。
あまり知られていないマイレージサービスですが、入会1年めでステータスを獲得できました。プリビリッジクラブの会員になって経験したことをもとに、ゴールド会員(JALのJGC相当)になるために必要なことをまとめてみました。
これからカタール航空の上級会員を目指そうかな?と思われている方の情報の一つになりますと幸いです。
※2018年、2020年の体験談をもとに最新情報を加え書き直しました。
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カタール航空
カタール航空 (QR) は、中東カタールの国営航空会社で、首都ドーハのハマド国際空港 (DOH) を本拠地としています。2025年現在、ワンワールドに加盟しており、コードシェアも含め150都市以上の目的地と繋がっています。機材保有平均年数は、およそ5年という業界トップクラスを誇っています。
イギリスのスカイトラックス社による航空会社の格付けでは、「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ(The World's 5-Star Airlines)」の認証を得ているサービスに定評のある航空会社です。
航空券の座席システムは、アマデウスを利用しています。同じワンワールド内で予約番号が違う航空券でも荷物をスルーチェックインできるエアラインだそうです。
燃油サーチャージ
カタール航空の日本出発路線では、燃油サーチャージが不要です。さらに、直接オンライン予約すると、5~15%オフなどのキャンペーンも時々実施しています。
燃油サーチャージ無料は魅力的ですが、カタール航空の航空券自体の運賃が上がってきたので、他の航空会社(燃油サーチャージあり)あまり差がない場合もあります。
Avios
特典航空券の発券時に必要なマイルは、「Qマイル」から「Avios」に変わりました。
そのことにより特典航空券の発券時に必要なAvios数が減っただけでなく、ブリティッシュエアウェイズやイベリア航空など、Aviosを導入している航空会社と合算(移行)が可能になりました。
また、航空券を購入するとき、ためたAviosを(1Avios=1円として)利用できるようになりました。
改悪が続いているマイレージプログラムですが、カタール航空のプリビレッジクラブは(以前がひどすぎたため)使い勝手が格段にアップしました。
Q suite
カタール航空は「Qsuite」と呼ばれる個室タイプのビジネスクラスを順次導入しています。
2019年には羽田・成田線にも導入されましたが、2023年には羽田発着の撤退を発表しました。2025年1月現在、予約上では羽田発着が復活したように見えますが、実際は関空経由でした(今後変更となる可能性もあるかもしれません)。つまり、カタール航空の日本発の場合、成田国際空港発着となります。
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Qsuite
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上級会員への条件
ところで、2016年、カタール航空が頻繁にビジネスクラスのキャンペーンを実施していました。
10万円台でヨーロッパ往復(ビジネスクラス)できた時代です。その時、ちょうど入会キャンペーン中だったので、機内で勧誘されるがままにカタール航空の プリビレッジクラブ に入会しました。その後、あまり深く考えずに プリビレッジクラブ でマイル(現Avios)を貯めました。
カタール航空のプリビレッジクラブ上級会員になるには、以下の条件をクリアしなければなりません。
条件
1.Qポイントを貯める
2.カタール航空に一定数搭乗、
もしくは、Qポイントの20%以上をカタール航空の便に搭乗
Qポイント
Qポイントとは、マイルとは別に距離に応じてもらえるポイントです。このポイントを貯めることで、上級会員への道が開けます。
1年間(12カ月内)に必要なポイントは以下です。
Q point
・150 Qポイント:シルバー 会員
・300 Qポイント:ゴールド (ワンワールド・サファイア) 会員
・600 Qポイント:プラチナ (ワンワールドのエメラルド) 会員
なお、1年目に上級会員達成後、次年は10%少ないQポイントで同じステータスが維持できます。
例えば、150 Qポイント獲得後、翌年以降のステータスは1年に135 ポイント(もしくは、2年に270 ポイント))でシルバーを維持できます。なお、2年目にどんどんQポイントがたまった場合、たまった時点で上位ステータスに移行されます。
Qポイント(例)
カタール航空(NRT⇔DOH)に乗ってプリビレッジクラブに加算した場合のQpoints(Qポイント)やAviosは以下です。

他のエアラインと同様に、Qポイントは、会員のステイタスに関係なく一律です。
一方、Aviosはステータスによってボーナスが付きます。プリビレッジクラブのプラチナ会員の時、カタール航空に乗るたびに100%のボーナルマイルが付与されたので、かなりマイル(現Avios)がたまりました。
もちろん、JALなど、他のワンワールド加盟航空会社に搭乗した場合も(他社の規則により)加算されます。JALに乗ってプリビレッジクラブに加算した場合のQポイントは以下です。

JALに乗ってカタール航空のプリビリッジクラブに加算した場合、上記のQポイントがたまります。
当然ですが、他社便利用時での加算はかなり減ります。
- Qポイント数を調べるには、Q計算ツール が便利です。
搭乗回数
2つめの条件。
上級会員を目指すには、他の外資系エアライン同様、カタール航空の便名がついたフライトに一定回数搭乗する必要があります。
上級会員を目指す場合、1年に4区間(もしくは2年に8区間)の搭乗が必要です。
しかし、カタール航空で日本からヨーロッパに行く場合は、DOH (ドーハ) 経由となるため、1回往復すれば4区間の条件を簡単にクリアすることができます。なので、この条件は容易にクリアできました。
上級会員の特典

1年間に貯めた Qポイントの数によって、上記のような特典を受けることができます。
最初にポイントを獲得した日から1年(もしくは2年)の間にQポイントをため、搭乗回数の条件を満たすと上位レベルになり、その時点から1年間有効となります。
また、プリビレッジクラブ では「ソフトランディング」方式を取り入れているので、1年間 Platinum (プラチナ) 会員であった場合、次の年に実績がなくても Gold (ゴールド) 会員に1段階落ちるだけです。
プリビレッジクラブのメリット
プリビレッジクラブのメリットは、自分の都合のいいタイミングで始められることでした。つまり、Qポイントを貯め始めたその時点から1年後が有効期限となります。
その他、以下のようなメリットがあります。
- 優先チェックイン
- Qクレジット
- ステータスに準ずるレベルボーナス
優先チェックイン

他のエアライン同様、航空券に関係なく、混んでいる空港でも待ち時間ほとんどなくチェックインしてもらえます。
さらに、カタール航空では、パーソナライズされた手荷物ラベルを付けてもらえ「荷物がどこに行ったか分からない!?」ということを防げるメリットがあります。なお、カタール航空のロストバゲージの確率は低いようです。
Q credit (クレジット)
プリビレッジクラブ の 「ゴールド」 と 「プラチナ」会員には、それぞれカタール航空搭乗時のアップグレードなどに使える Qクレジットをもらえます。
- ゴールド:40 Qクレジット
- プラチナ:60 Qクレジット
アップグレードは、カタール航空のサイトから行います。
以前は搭乗率10%以下のフライトでもぎりぎりまでアップグレードしてもらえなかったのですが、今は(空席の状況によりますが)かなり早い時期から可能なようです。
Qクレジットの有効期限は1年間です。
私が利用しようとしたとき、「空席がたくさんあっても、アップグレードに解放されている席が少なく、プラチナ会員でもなかなか取れない」という状況でした。今は改善されいるかもしれませんが。
レベルボーナス
ゴールドやプラチナ会員がカタール航空便に搭乗してプリビレッジクラブに加算すると、シルバー会員から 25~100%のボーナス(Avios)がつきます。
Burgundy
最安値のビジネスクラスのチケットで比べてみました。
プリビレッジクラブに入会したばかりのときは、ワインレッドの Burgundy (バーガンディー) というステイタスです(個人的にはこの色が一番好きです^^)。

最安値のBusiness BUSLITE (P) の運賃だと、日本とフランクフルトとの往復で11,998Avios を獲得できます。
Gold

同じ運賃で比較してみると、ゴールドだと、往復 23,996Avios 獲得と、2倍になりました。
ちなみに、プラチナ会員だと27,994Aios 獲得できます。
ラウンジの利用

プリビレッジクラブ の 「ゴールド」 や「プラチナ」会員になると、世界中のワンワールドのビジネス、もしくはファーストクラスのラウンジを使うことができます(DOHは利用できない場合あり)。しかし、世界中の「カタール航空・プレミアムラウンジ」を利用できるのは、ビジネスクラス以上の搭乗のみです。
プラチナ会員になると、DOHの「アル・サファ ファーストクラスラウンジ」を、利用できるようになりました。ただし、こちらもビジネスクラス以上利用時のみです。
カタール航空は2019年10月16日(水)、ドーハ・ハマド国際空港の「アル・サファ ファーストクラスラウンジ」を、マイレージプログラム「プリビレッジクラブ」のプラチナ会員に開放したと発表しました。
これまでプラチナ会員は、搭乗クラスによってアクセスできるラウンジのみ利用できましたが、今回のサービス向上により、プラチナ会員がカタール航空またはワンワールド加盟航空会社のビジネスクラスに搭乗する際も「アル・サファ」で、アラカルト式のダイニング、ビジネス設備、スパ(有料)など、5ツ星の体験を楽しむことができます。
https://flyteam.jp/news/article/116545
座席の優遇

「前方セクション」に関しては、あくまで「前方セクション」が優遇されるだけで、最前方の足が伸ばせる座席の確約とは限りません。最前方の座席は、プラチナ会員でも、当日チェックインする際のリクエストとなっていました。
問い合わせ先
コロナ禍は日本支社が撤退して、問い合わせ先(電話)は中国のみでしたが、現在は通常に戻っています。
日本
コンタクトセンター番号
予約に関する問い合わせ: 日本語 03-5402-5282 /
英語 03-4510-1960
プリビレッジクラブ関する問い合わせ: 英語のみ 03-4510-1961
※出所 >>> ヘルプ | カタール航空
その他、カタール航空の "X" やFacebook でもやり取りができるようです。
以前に比べて、格段に便利になったようです。
プリビレッジクラブのデメリット
一番のデメリットは、特典航空券が取りにくかったり、アップグレードがしにくかったりしたことです。
ただし、数年前の体験のため、デメリットと感じていることは、現在は変わっている可能性もあることをご了承ください。
アップグレードは簡単か?
ある年の2月の極寒のパリ便で、Qクレジットを使ってアップグレードを狙いました。
「こんな時期にパリに行く人は少ないいだろう」と思っていたのですが、空席があっても、特典航空券用、もしくは、アップグレード用の座席がかなり少なく、なかなかアップグレードできませんでした。当時はサイトで簡単にアップグレードできなかったので、繰り返しメールを送って、1か月ねばって、使用期限が切れるぎりぎりにやっとアップグレードされました。
実際に搭乗してびっくり!機内はガラガラでした。
2019年11月から、公式サイトから空席の有無を確認でき、空席がある場合は、簡単にアップグレードできるように改善されたようです。
案内には「プラチナの乗客は優遇」とありますが、本当に優遇されているかどうかは不明です。
特典航空券は取りやすいか?
以前は、No!でした。
必要Qマイル数が異常に多く、特典航空券という概念がないかのようなマイレージプログラムでした。
しかし、こちらもAviosに統合された後は、変わったかもしれません。直近では検証していないので言及するのを控えたいと思います。
ラウンジ利用の落とし穴(海外)
通常、ワンワールド(他社)のエメラルド会員だと、購入した航空券のクラスに関係なく、ファーストクラスのラウンジが使えます。しかし、前述したように、カタール航空の豪華ラウンジ(アル・サファ ファーストクラスラウンジなど)は、原則ビジネスクラス以上の搭乗時にしか使えません。
さらに、オリジナルのチケットに準ずるので、エコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード時にも使えませんでした。つまり、オリジナルの航空券がエコノミークラスだと、例えプラチナ会員であっても、DOHの「アル・サファ ファーストクラスラウンジ」には入れないばかりか、ワンワールドのラウンジに追いやられてしまったという体験があります。
お金を出さない会員には冷たい、カタール航空です。
ただし、これはマイレージプログラムのデメリットというより、カタール航空の残念ポイントですね。
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さいごに
以前は、マイルを貯めても使いにくいため、プリビレッジクラブを選ぶ人は少なかったようです。
なので、マイルを貯めて特典航空券をゲットしたい!という方にはおすすめしません と言っていました。
ただし、Avios導入後はかなり使い勝手がよくなって改善されているようです。
なので、JALでのJGCへの道がほぼ閉ざされ、毎年修行になった今、ヨーロッパによく行く方ならカタール航空のプリビレッジクラブは選択肢のひとつになるかもしれませんね。
少し古い情報(体験談)も混じっていますが、これからカタール航空で上級会員を目指される方の情報の一つになりますと幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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